「夢」「学び」を支えるKUMONの「いま」を伝えます

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Vol.013 2014.09.19

年間ハイライト

<後編>

迷いあきらめない
挑戦、そして実現

(ねんかんはいらいと)

おかげさまで『KUMON now!』も1周年を迎えることができました。今週(前編)と次週(後編)は、この1年間のOB・OGインタビューをふり返り、それぞれの方のインタビューの象徴的な一節を、近況や取材秘話なども交えながらご紹介します。

目次

2013年9月〜2014年8月のOB・OGインタビューのハイライト

※各インタビューの「本編」はリンクからどうぞ。

Vol.007 ボーカリスト 河野マリナさん 
歌うことは大切なコミュニケーションツール 自分をあきらめない強さと自信が夢へと導く

年間ハイライト

抜群の歌唱力と類稀なる表現力で、応募総数一万件超となった第4回全日本アニソングランプリで頂点に立った河野マリナさん。いまや全国各地のライブ会場では多くのファンに囲まれる存在となっています。内気で人見知りだった河野さんが、歌を通して伝えていきたい“思い”をこう語ります。

私、「歌には宛先がある」って感じていて、届けたい相手のことを考えるっていうのを今はいちばんがんばろうと思っています。上手に歌うことだけじゃなくて。おしゃべりが苦手な私にとって、歌うことは大切なコミュニケーションツールです。だけど歌に付随すること、例えば番組でMCを任せられたとき、初めて一緒にお仕事する方へのご挨拶とか、そういうときに未熟さを感じているのが現実です。相手のことを思いやるということは、そういうことにも繋がっていくのではないでしょうか。そうして来てくれたみんなが「楽しかった! また来るぜ!」って思ってもらえるライブができるようになりたいです。

また、夢についてはこう話しています。

ゆくゆくは大きな会場で多くの人たちに私の歌を届けたい、という大きな大きな夢が私にはあります。大き過ぎて途方に暮れてしまいますが、最後まであきらめたくない、抗いたい。猪突猛進に生きていきたいですね。

去る8月30日・31日に開催された、中京テレビ24時間テレビ・チャリティライブに河野さんが出演し、各ステージとも大好評でした。着実に夢に近づいているのですね。

2014年3月公開  本編をよむ


 

Vol.008 フォトジャーナリスト 渡部陽一さん 
戦火のなかの子どもたちの声を世界に届けて 彼らの笑顔を取り戻したい

年間ハイライト

終始、穏やかな表情と真摯な語り口で取材に応じてくださった渡部さん。けれど、ひとつひとつの言葉がもつ意味はとても深く、取材する側のわれわれも思わず息を止めて聞き入ってしまう場面が多々ありました。そして、戦場を疑似体験しているような気持ちにもなりました。戦場という生と死が共存する過酷な空間を、数多かいくぐってきた渡部さんだからこそのお話でした。そのなかで、ことさら印象深かったのが、この一節です。

戦場では、どんなに過酷な状況でも、子どもたちが笑顔を見せてくれる瞬間があることに驚きました。ご飯を食べるとき。破壊しつくされた学校が地域の方々によって一部修復され、再び行けるようになったとき。電気の無いなかで、村の長老が自家発電機を動かし、日本のアニメを上映したとき……。戦場という極限状況と子どもたちの笑顔のコントラストに、胸が揺さぶられました。食事、教育、娯楽こそ、人間に力を与える最初の一歩なんですね。特に教育の力は大きく、戦争は武器で止めるものでなく、教育で止めていくことができると感じています。

「戦争は武器で止めるものでなく、教育で止めていくことができる」。これは、私たちKUMONに携わる者にとって大きなエールであり、担っていくものの重さを感じずにはいられない言葉でした。KUMONの究極の夢は「教育を通じて世界平和に貢献する」ことだからです。私たちは、この夢を一日でも早く実現できるよう、これからも真摯に活動していきたいと考えています。

2014年4月公開  本編をよむ


 

Vol.009 ピアニスト 河村尚子さん 
世界中の人々と音楽の喜びを共有しながら 自分自身も成長を続けていきたい

年間ハイライト

数々の海外音楽コンクールで入賞や優勝を飾り、世界的に注目を浴びる河村さん。ドイツを拠点に国内外で活躍中ですが、今年3月には、よみうり大手町ホールの開館記念コンサートでソリストとして演奏を披露しました。取材日は、その前々日。当日の演奏だけでなく、ホールのピアノを選ぶという大役も担い、また取材直前までゲネプロ(初日公演の間近に本番と全く同じ手順で行う総リハーサル)という超多忙さ。そんな河村さんは、グローバルに活動していくうえで大切にしてきたことをこう話しています。

さまざまな国で活動していく上で大切にしてきたのは、「誰も外国人だと思わない」ということです。この人は外国人だから意志疎通ができなくても仕方がない、とわりきる考え方もあるかもしれませんが、「私の国ではこうだけど」と前置きをすることなく、「これはどういうことなの?」と率直に聞くようにしています。私のように音楽をやっている人間からすれば、皆、音楽という、一つの同じ言葉を喋る人間です。一人ひとりの育った環境の違いを楽しみ、好奇心旺盛に、オープンに人と接していくことが大事だと思います。

また、子どもたちへのメッセージは優しさにあふれながらも、力強いものでした。

子どもたちにはぜひ、自信と勇気をもって目標にチャレンジしていってほしいです。もしも壁にあたっても、自分ひとりがそういう目にあっているんじゃないと思えば、きっと落ち込まないと思います。私自身、やはり自分ひとりだけが苦しんでいるのだと思って、そのことに気づくまで時間がかかりました。みんな悩んで努力して、その人の今ある地点にたどり着いているんですよね。

2014年5月公開  本編をよむ


 

Vol.010 化学者 北野政明さん 
壁にぶち当たったときは自分が変わるチャンス その経験が、また自分の力になる

年間ハイライト

東京工業大学の准教授で、国家プロジェクト「元素戦略プロジェクト」の拠点の1つである同大・元素戦略研究センターで活躍する北野政明さん。意外にも、中学では英語がほとんどできず、高校では理系科目が苦手だったとのこと。そんな北野さんが現在の道に進むひとつのプロセスがあります。大学院時代をふり返ってのお話です。

英語だけでなく、実験にも苦労しました。なかなかいい結果がなかなか出せなくて。博士になるには、3年間である程度の数の論文を書く必要があるのに、1年、2年の間に論文がなかなか出せなかった。それで、3年になると大学に泊まりこみで、何日も徹夜して実験を重ねました。焦りも不安もありました。けれど、今を耐え切ればきっと上手くいくと信じていました。というか、そう信じようと思っていました。子どものころからいろいろな人の伝記を読んで、成功する人は必ず多くの苦労をしている、と学んでいましたから。

また、子どもたちへのメッセージは、自身への鼓舞もこめて、こう話しています。

自分が教えている学生を含め、子どもたちに伝えたいのは、やはり進路を決めたりするときには、あえて苦労するプロセスを選んでほしいということです。本当の力をつけてほしいというか。そこで結果が良くなくても、それは全然かまわないと思います。例えば、何かを研究するときにも、結果が容易に予測できるようなことをするのではなく、未知のことにチャレンジして、そのプロセスで苦労して、悩んで、自分なりに考える力、まとめる力を身に付けることが、人生には大切だと思っています。

2014年6月公開  本編をよむ


 

Vol.011 数学者 河東泰之さん 
未だ見ぬ世界を解き明かすための「数学」というコトバ

年間ハイライト

「中学時代、東大内で開かれる自主セミナーで数学の問題を解く」「中学生のとき東大数学科の図書館に入りびたる」「大学生時代は自著で印税生活」など、さまざまなエピソードのある東京大学大学院数理科学研究科教授、河東泰之さん。世界的にも著名な数学者である河東さんの取材は、あるテレビ番組がきっかけでした。出演した番組のなかで「公文を学習していました」という河東さんの一言が、公文関係者だけでなく、生徒さん、保護者の方たちのあいだでも大きな話題となったからです。取材の申し込みをして、東大・駒場の研究室にうかがうと、デスクの上もソファの上も、数えきれないほどの資料や国内外の数学専門書の山また山。想像を超えていました。そして、気さくさも想像以上でした。そんな河東さんは、数学の魅力をこう話します。

解きたい問題があり、それを四六時中考えていてもヒントすら見つけられないのに、寝ているとき突然アイデアが思い浮かんで慌ててメモを取るようなこともあります。ただ、そうやって研究していても、解きたかった問題をほかの研究者に先に解かれてしまうこともある。悔しいです。そういうときは「だったら別のものを解けばいい」と切り替えます。数学の楽しさは何より解けたときの喜びにあります。それは、たとえばパズルを解けたときの快感と似ています。でも、パズルであれば作った人がいて、その人は答えを知っている。しかし、研究レベルの数学の場合は、これまで世界で誰も分からなかったことを自分が解き明かすわけです。より嬉しいじゃないですか。

このほかにも「学ぶことは最良の社会貢献だと考えています」という興味深い一節があるのですが、こちらはここでご紹介すると長くなりますので、ぜひ本編でご覧ください。

2014年7月公開  本編をよむ


 

Vol.12 棋士(囲碁九段) 山下敬吾さん 
囲碁のおもしろさは考えても考えてもよくわからないところ

年間ハイライト

小学2年生のとき全国少年少女囲碁大会で歴代最年少優勝、そして15歳でプロの世界へ。今や日本を代表するプロ棋士となった山下敬吾さん。「10代、20代、30代と囲碁への取り組み方は変わってきました」と話す山下さんが、今いちばん大切にしていることは…。

だから今、自分のなかでテーマにしているのは「進化」なんです。囲碁の世界ではやっぱり若い人のほうが強いんですね。読みの正確さがモノを言っている。世界的には20代前半くらいまでがピークとされています。自分が歳を重ねてきたというのもありますが、それは少し残念なこと。でも、かつては70代でタイトルを取られた方もいらっしゃる世界なので、常に自分も進化して、いくつになってもタイトル戦に出られるような力をもっていたいなと思います。

そのためには、やはり日々の研究です。研究すること以外に強くなれる方法はありませんから。あとは体力的な面も重要ですね。座っていることが多い職業ですので、意識的に身体を動かすというプロはけっこういらっしゃいます。そして精神のコントロール。試合中、ずっと自分のほうがいいということはなかなかなくて、逆転したりされたりのくり返し。どんな状況でも冷静でいられる精神力は、経験から身につくものだと信じています。

そして、囲碁の奥深さについては、こんなふうに話しています。

誠心誠意囲碁に取り組んでいても、はたしてそれが良い方向に行っているのか、正解に近づいているのかが分からない。それに、対局に負けると本当に悔しいし、イヤになることもありますが、それでもどうして囲碁をするのかといえば、やはり囲碁が楽しいからです。

この一節には、仕事・研究・芸など、あらゆる道を究めるための、真理のようなものが含まれているのではないだろうか。取材中、そんなことをふと考えてしまいました。みなさんはどう思われますか。

2014年8月公開  本編をよむ


年間ハイライト    迷いあきらめない
挑戦、そして実現
Vol.013 年間ハイライト 前編

 

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