バッハ、リスト、ゲーテ、シラー……
偉人たちに出会える歴史と文化の街ワイマール
![]() |
私が住んでいるワイマールという街は、ドイツ中部のテューリンゲン州にあります。地図で見るとドイツのちょうど真ん中あたりです。ドイツといえばソーセージを連想する方もいると思いますが、中でもテューリンゲン・ソーセージは名物で、炭火で焼いたものが屋台で売られています。私も大好きです。こちらに来る機会があれば、ぜひ食べていただきたいですね。
通学しているフランツ・リスト・ワイマール音楽大学の目の前には、バッハの銅像があるほか、街にゆかりのあるゲーテやシラーなどの詩人、そしてもちろんリストなど、街中には文化を創り上げてきた方々の銅像があります。歴史の面影が色濃く残り、発展的とはいえないかもしれませんが、その分、人々は落ち着いていて優しくフレンドリー。小さな街なので、歩いていると同級生にバッタリ会うことも多く、そこでコミュニケーションが弾んだりします。
フランツ・リスト・ワイマール音楽大学は、ハンガリー生まれの作曲家フランツ・リストの後押しで1872年にできました。今年150周年を迎えるにあたり、いろいろなイベントが準備されています。校舎のたたずまいも歴史を感じさせ、内装は木をメインに使っていてとても雰囲気があります。
私はここでピアノを学んでいますが、室内楽に力を入れている大学なので、ピアノ以外の楽器を専攻する学生たちと接することも多く、お互いに知識を共有し、スキルを高め合うことができます。
大学は2学期制で、学期中にソロや室内楽のコンサートを行います。とくに室内楽は試験を兼ねたコンサートをすることが多いので、それに向けて室内楽を専門に教えていらっしゃる先生からもご指導をいただくことができ、いろいろな観点から学べることがこの大学のすばらしい点です。また落ち着いた環境で練習することができ、とても充実した日々を送っています。
ドイツの音楽大学は、必修科目もありますが、いつ習得するかは自分で決められ、自分で組み合わせて計画・管理します。私は集中できるという理由で、だいたい午後から大学に練習しに行くので、講義は午前中のものを選択することが多いです。大学近くの学生用アパートで一人暮らしをしているので、午前中は家の掃除など家事をしています。
毎日4時間ほどピアノを弾いていますが、気分転換として、友人とオンラインゲームをしたり、料理をしたりしています。友人たちは皆個々に活動しているので、日中はなかなか時間が合わず、交流できるのは夜中になってしまうことが多いです。料理する時間もまちまちで、昨日は夜中にツイストドーナッツを作りました。