OB・OGインタビュー
Catch the Dream - 夢をかなえる力

2020/07/10更新

Vol.070 文化遺産コンサルタント
佐々木義孝さん  前編

今の環境でしか出来ないこと」から
「その環境で自分が夢中になれること」
探して、実践していくと、道は開けてくる

佐々木 義孝 (ささき よしたか)
埼玉県生まれ。都内の中高一貫校に進学するも一転、高校からスイス公文学園高等部へ。卒業後は秋田県の国際教養大学国際教養学部で学ぶ。大学と自治体による共同の地域創生事業のプログラムなどに参加、歴史ある地域の特徴を活かした地方再生に関心をもつ。卒業後はギリシャにて、ケント大学(イギリス)・アテネ商科大学(ギリシャ)合同修士課程の文化遺産管理(Heritage Management)を専攻。修了後、民間の環境アセスメント企業に就職。文化遺産コンサルタントとして活躍中。

文化遺産関連のコンサルタントとして、国内外を飛び回っている佐々木義孝さん。世界遺産委員会に出席して、英語などによる審議内容を日本語でまとめて報告書を作成するなど、語学力を活かしつつ、関心を寄せていた文化遺産に関わるお仕事をされています。スイス公文学園高等部(KLAS)の16期生である佐々木さんは、「KLASに行かなければ出合えなかった仕事」と振り返りますが、中高時代は英語が不得意で、将来どのような職業に就くのかもイメージ出来なかったとか。いかにして苦手を克服し、「面白い」と思うことに携わる仕事にたどり着いたのか、KLASでの生活の様子を含めてうかがいました。

「毎年開催されるユネスコの世界遺産委員会へ参加


デルフィの考古遺跡にて

現在、私が担当している業務は、大きく2つに分けられます。ひとつは国内の城跡や歴史的庭園、考古遺跡などの文化財を保護するための計画を作ることです。文化財の現状を維持する「保存」と、教育や体験などを通じて文化財の価値を解りやすく伝える機会を考える「活用」をどのように行うかを、自治体の方と一緒に考え、計画にまとめる仕事です。

もうひとつは世界遺産に関する仕事で、これは更に2つの内容に分けられます。ひとつは、世界遺産登録を目指す自治体を支援する仕事です。

世界遺産になるためには、毎年開催される世界遺産委員会という国際会議で、新しく世界遺産に登録するに値する価値(「顕著な普遍的価値(Outstanding Universal Value, OUV)」と呼ばれる)を有しているかどうかを審議してもらう必要があります。そのために、OUVについて説明した「推薦書」を、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産センターに提出しなくてはなりません。
この推薦書の作成支援をする仕事にかかわっています。推薦書のボリュームは本文と付属資料を合わせて1,000ページに及ぶこともあります。

そしてもうひとつの業務は、毎年開催される世界遺産委員会に出席し、記録を作成する仕事です。
世界遺産委員会では、新しく世界遺産にするべきと各国から推薦された新規世界遺産候補の審査や、既存の世界遺産の保全状況などについて議論が行われます。新規の世界遺産候補の数は毎年だいたい20~30件、既存の世界遺産の保全状況は150件くらいに及び、世界遺産委員会の期間は10日間に及びます。
事前に公表される会議資料を日本語で整理したり、英語、仏語で行われる会議の概要を毎日日本語で議事録にまとめたり、議論の結果を整理して報告書にまとめたりするのが仕事です。

文化遺産に興味があった私は、就職する前も旅行などで国内外のさまざまな地域に足を運んできました。仕事で現地を訪れることができるだけでなく、文化遺産を次世代に継承していくプロセスに関われる今の仕事には、とてもやりがいを感じています。

公文式で身についた力とは

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