中身がどうなっているのか知りたくて
父から贈られたおもちゃを分解
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私は、同窓会に参加すると、友人たちから「色白でおとなしいという印象しかなかった」と言われるほど、幼稚園や小学校の時は人と話さず、一人で考えているような子でした。一方、機械とか動くモノに興味があり、父が初めて買ってくれたおもちゃ、歯車で動くブルドーザーを、すぐにバラして壊してしまったことがあります。中がどうなっているのかを知りたかったんです。私はとても楽しかったのですが、父がすごくガッカリしてるのは、子どもながらにわかりました。
じつは先ほど紹介したExHAMも電気製品を使っておらず、アームがボルトを回しているという「からくり」的な駆動を考えて作りました。
小5の頃にはラジオを作りました。中学生くらいまで秋葉原で電子キットを買って作るのが好きで、インターホンやお風呂の水がたまったら知らせる検知器など、ひたすらハンダゴテを使って工作していました。
製薬会社に勤めていた父ですが、電気の専門学校に通っていたことがあり、自宅にはハンダゴテや工具がたくさんありました。そんな父は農業を営む親戚の家にテレビを直しに行っては、果物や野菜をもらって帰ってきたりしていたほどです(笑)。私がエンジニアを目指したのは、父の影響が大きかったと思います。
母からは、「勉強しなさい」と言われた記憶はありません。いつでも「大丈夫、大丈夫」と言ってくれて、常に私の可能性を信じてくれていました。今でもそうです。小1の時、公文式に出会ったのも母のお陰です。通っていた教室の先生にはずいぶん長くお世話になり、結局国・数・英の3教科を高3まで続けていました。長く続けられたのは、進度が遅かったからなのですが、私は黙々とやることは好きだったので、自分のペースでできる公文式のスタイルが向いていたのでしょう。
公文式の教材は、完全に段階的にやれるようにできていますよね。仕事で行うプロジェクトマネジメントでも、基本設計、詳細設定を行い製造していく、という段階的な流れをたどりますから、このときの学習で身につけた力は今の仕事にも役立っています。