童話作家と学校の先生に憧れた幼少期
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私は子どもの頃、大の本好きでした。小学校が特に読書教育に力を入れており、蔵書がとても多く、読書の授業などもありました。司書の先生は“いろんなジャンルの本を読むといいよ”とおっしゃっていたので、図書館の本の背表紙に貼ってある日本十進分類法の番号を見て、0から9までまんべんなく読むよう心がけていました。
たとえば、学年が終わるとその年に読んだ本の記録を見て、“今年は4番の自然科学系の本が少なかったから、来年は4番を多めに読むようにしよう”と心に決めたり。学校の卒業生に童話作家の安房直子さんがいらして、来校されたときの講演に感銘を受けて、小学生の頃は童話作家に憧れていました。
両親は、好奇心旺盛な私にピアノなど、いろいろな習いごとをさせてくれました。その中で週2回通っていたのが公文で、小学校の6年間、おもに算数をやっていましたね。自分のペースで進めるし、がんばれば先に進むこともできるのが自分の性格に合っていたと思います。公文では自分の学年より先の内容を学んでいて、表彰式に出させていただいたこともあります。計算も速くできるようになりましたし、何事もくり返し練習しながら身につける姿勢は、この時に学んだと思います。
童話作家のほかにもうひとつ、憧れたのが学校の先生でした。小学5ー6年生の時の担任の先生が歴史の授業に強い意志を持って臨まれていた方で、その先生の影響を受けて自分も歴史の先生になりたいと思ったのです。その夢を追いかけて、大学では史学科に入り教員免許をとりました。さらに専修免許状も取得しようと思い、大学院に進学しました。