研究でも大切な、小さな成功体験を積み重ねていくこと
私の家は祖父母と父母、弟妹の他に叔父叔母も同居する大家族。商売をしていたので従業員の方もいて、お客さんもつねに出入りしている状態。ですから子育ては色んな大人が分担していました。本を読んでもらうのは叔母の担当だったんですけど、あまりに私がいつも読んでとせがむので困ってしまって、早くから字を教えてくれたんですね。
そのおかげで3歳くらいからは自分で読み出して、家にある本はあらかた読んでしまいました。両親は本に関しては好きなものを買ってくれたので、自然と国語が得意になりました。詩を書いて、それに絵をつけたもので賞をもらったりもしていました。
その一方で、算数はちょっぴり苦手でした。早とちりで、計算をよく間違う子。それが公文に通うきっかけだったんですね。公文を始めてからお陰さまで成績表は5になりました。最初は簡単な問題から解いていくじゃないですか。それで○をたくさんもらえるのが嬉しかったですね。苦手意識を持つことなくやれたかなと思います。
×が減って○が増えて先に進めることが、自信につながるというか。自信は次の一歩の原動力になりますし、できることを増やすこと、それは今の仕事にも生きているような気がします。小さな成功体験が積み重なっていくのは、研究においてもとても大切なことだと思います。
子どもの頃の夢は、獣医さんやレンジャーでした。子どものせまい知識の中で、野生動物を守る仕事といえばそれくらいしかイメージできなかったので。その気持ちはずっと持っていたんですけど、大学に入るときは自分の得意分野である国語の道に進みました。
国語の先生になろうと教員の免許を取って。それから色々あって卒業後は一般企業へ就職しました。ただ、自分のやりたいことより、出来ることを選んでしまった心残りはその後もずっと抱えることになります。
関連リンク
全国カヤネズミ・ネットワーク
『すぐそこに、カヤネズミ』(くもん出版)
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