OB・OGインタビュー
Catch the Dream - 夢をかなえる力

2014/10/10更新

Vol.014

バレエダンサー 浅野真由香さん  前編

あきらめない心で努力を積み重ね、
舞台で踊る喜びとともに
バレエの魅力を伝えたい

浅野 真由香 (あさのまゆか)

4歳でバレエを始め、2001年から2006年までシュツットガルト・ジョン・クランコ・バレエスクールに留学。2006年9月にKバレエカンパニー入団。2014年1月にはソリストに昇格。『白鳥の湖』『ロミオとジュリエット』『カルメン』などの作品に出演。2014年12月のKバレエカンパニー公演、『くるみ割り人形』ではマリー姫役で初主演予定。

神戸で生まれ育ち、中学2年からの5年間、ドイツ・シュツットガルトにバレエ留学をした浅野真由香さん。帰国後、熊川哲也さん率いるKバレエカンパニーに入団し、この年末の公演では初の主演予定。つらいこともあった修業の日々、心の支えとなったものとは? 今後の夢とともにうかがいました。

中2で留学を決意、けれど不安に押しつぶされそうになり泣いてしまったことも…

バレエダンサー 浅野真由香さん

本格的な留学を決意したのは中学2年のときでした。ふつうに考えると、中2では早いと感じられるかもしれませんが、バレエの世界では、筋肉が育ちきってしまう前に、動きに癖がつてしまう前に、きちんとしたメソッドで学んだほうが良いという考えがあり、若いうちに留学する人が多いのです。

志望校を選ぶにあたっては、最初は「英語圏の学校がいいだろうか?」とも思いましたが、私の憧れのバレエダンサー、中村祥子さんが、ドイツのシュツットガルトにあるジョン・クランコ・バレエスクールのご出身で、「素晴らしい先生方に出会えた。この学校で学べてよかった」とある雑誌の記事でコメントされていたのを読んで、「私もこの学校で学びたい!」と思い、オーディションを受けました。正直なところ、多くの人が選ぶ英語圏の学校にも興味はありましたが、人と同じ道を行くより、自分の選んだ道を行ったほうがいいのかな…と思い、決断しました。

幸い合格できたものの、日本を出発するまでのあいだ、「ほんとうに行くの?私」「だいじょうぶかな…」と気持ちがゆらぎ、不安に押しつぶされそうになり泣いてしまったこともありました。けれど、あの学校でバレエを学びたいという強い気持ちが勝って、ようやく出発できました。

ところが、いざ学校に入ってみると、挫折の連続でした……。それまでいた日本のバレエスクールではいつもトップを争っていたのが、ここではレッスンについていくのが精いっぱい。上には上がいることを身にしみて感じ、世界のレベルを垣間見た気がしました。

入学したバレエスクールは、入学時12人・卒業時2人という厳しさ

バレエダンサー 浅野真由香さん
2014年12月、Kバレエカンパニー『くるみ割り人形』にマリー姫役で初主演予定。
公演期間:2014年12月20-26日(浅野さん主演は20日ソワレと23日マチネ)、会場:赤坂ACTシアター

先生にもよく叱られましたね。ポーズをとったときに形ができていなかったり、昨日言われたことができていないようなときは容赦なく指導されましたし、教室の外に出されることもありました。最初はただ叱られていると思っていましたが、そのうち、「教える側の先生方も必死なんだ。私たちをなんとか伸ばしたいと思ってくださるから叱るんだ」と感じるようになりました。そうすると、「叱られているうちが華で、何も言われなくなったらおしまいだ」と思えるようになり、必死にくらいついていきました。

苦手だったのが、即興の授業です。バレエには『白鳥の湖』や『くるみ割り人形』など、おなじみの演目に代表されるいわゆる「古典」の作品のほかにも、アート性の高い「コンテンポラリー」と呼ばれるジャンルがあります。コンテンポラリーの授業は週2回あったのですが、ときどき「音楽を聴いて感じたことを即興で踊りなさい」というレッスンがあるんです。どちらかといえば控えめなメンタリティーの日本人は与えられたものを一生懸命こなすのは得意だけれど、「自由に」となると途端に固まってしまう傾向があると言われることが多く、私もそうでした。そして、その殻を打ち破るのにとても苦労しました。

とはいえ、日本人ならではのきまじめさ、持ち前のあきらめない心で何とか5年後に学校を卒業することができました。入学したとき12人いた同期は、卒業のときには私を含めたったのふたりになっていました。それだけ厳しい世界だったんです。

関連リンク
Kバレエカンパニー


 

バレエダンサー 浅野真由香さん   

後編のインタビューから

– 帰国し19歳で入団したKバレエカンパニーでは、順風満帆とはほど遠い日々が続いた
– 海外留学で役だった公文で培った力とは?
– 子どもたちを指導することが、自分自身の新たな学びや成長になっていると気づく

 

 
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