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Vol.007 2014.03.14

ボーカリスト 河野マリナさん

<後編>

歌うことは大切な
コミュニケーションツール

自分をあきらめない強さ自信
へと導く

ボーカリスト

河野マリナ (かわの まりな)

ANIMAX主催・第4回全日本アニソングランプリ(2010年)においてグランプリを獲得。
TVアニメ『Aチャンネル』オープニングテーマ「Morning Arch」で2011年5月デビュー。
1990年、福岡県生まれ。

抜群の歌唱力と類稀なる表現力で、応募総数一万件超の日本アニソングランプリで頂点に立った河野マリナさん。内気な彼女を歌へと駆り立てたもの、そして歌を通して伝えていきたい“思い”をうかがいました。

目次

音楽が職業になることへの不安

ボーカリスト 河野マリナさん

アニソングランプリで優勝したときは、全然信じられなくて、「ええっ? ホントに?」って自分の耳を疑いました。だって初めての挑戦ですし、とりあえずやりたいことをやろう、好きな歌を全力で歌えればという気持ちだったので。グランプリで優勝を狙っていなかったと言ったら嘘ですけど、まだそれをいちばんの目標にできる段階ではなかったように思います。周りの出場者の方はたくさん友だちが応援に来ていましたが、私は母親とふたりきり。初めてのオーディションだし初めての東京だし、楽しもうと。

オーディションの後はいろいろなことが変わりました。いや、心境が変わってしまったことで、自分から環境を変えてしまったのかな。私がデビューすることになったら周りのみんなはどんなふうに思うかな? そして自分がいちばん大切にしている音楽が職業になってしまって、これからどんなふうに向き合えばいいんだろう? さまざまなことを考え過ぎて、大学に行ってるときの自分と仕事に行くときの自分との境界が分からなくなった時期もありました。だけどサークルのみんなはすごく応援してくれていました。今年の1月に行った大阪でのライブでは観に来てくれる友だちもいて、嬉しかったですね。

マリナさんがとても大切にしている「歌には宛先がある」の意味とは?

「歌には宛先がある」――歌うことは大切なコミュニケーションツール

ボーカリスト 河野マリナさん

私は今までずっとひとり殻にこもって、教科書の問いに答えて採点して、ちゃんと勉強すれば百点は取れるっていうことを懸命にやってきました。でもそれでは足りない部分がたくさんあることが分かったんです。歌手として、みんなに歌を届けるとなるとそれだけでは足りないんです。

私、「歌には宛先がある」って感じていて、届けたい相手のことを考えるっていうのを今はいちばんがんばろうと思っています。上手に歌うことだけじゃなくて。おしゃべりが苦手な私にとって、歌うことは大切なコミュニケーションツールです。だけど歌に付随すること、例えば番組でMCを任せられたとき、初めて一緒にお仕事する方へのご挨拶とか、そういうときに未熟さを感じているのが現実です。相手のことを思いやるということは、そういうことにも繋がっていくのではないでしょうか。そうして来てくれたみんなが「楽しかった! また来るぜ!」って思ってもらえるライブができるようになりたいです。

以前、ネットでライブ配信番組をやっていたんですけど、そこではいろいろなコスプレをしてそのキャラクターになりきって弾き語りをするというのがテーマでした。ダークな歌を歌うときはダークな衣装で、元気な歌を歌うときは元気な衣装で、声の表現力を高めるという目的でやっていました。まるでアスリートがコツコツと記録を伸ばしていくような試練でしたね(笑)。

でも、なかなかうまくいかなくて、配信が終わった後に号泣してお母さんを困らせていましたね。歌を届けたいのにどうしてできないんだろうって、自分との闘いでした。それが実を結んだなと感じたのは、ファーストアルバムのレコーディングをしているときです。明るい声色、切ない声色、前よりもっと声の引き出しが充実したような気がするんです。何かを成し遂げたいと思ったら、目の前の小さな苦手をコツコツ克服していくしかないんですね。

ライブコンサートで「私たち、今伝わり合えてる!」と感じる瞬間とは?

「僕は僕を、最後まであきらめない」

ボーカリスト 河野マリナさん

宣伝文句じゃないですけど、「やっててよかった公文式」って私は心から思っています。今、公文をがんばっている子たちは、ぜひ信じてやり続けて欲しいです。「なんで勉強するの? 算数なんて将来役に立たないし!」っていう壁に絶対ぶつかるときがくると思います。だけど人生って、つまずいて、どこがダメだったか探して、直して、また立ち上がって。そのくり返しだと思うんです。公文でやってきたことはすべてに通じる大切なプロセス。ふだんのライブ会場でだんだんとお客さんが増えていって、やがて、その先の夢に武道館や東京ドームがあるように。

これは自分自身に言い聞かせるという意味も込めてなんですが、目標は高ければ高いほど、掲げるのも怖いし、現在の自分と目標との差があまりに大き過ぎて苦しくて逃げたくなるのも事実です。でも、公文をちゃんとやってきたっていう自信は絶対心のなかにあると思います。だから途方に暮れるくらい高い目標でも、一歩ずつ少しずつ辛抱強く一緒にがんばっていきましょう。

昨年出したファーストアルバム『First Touch』のなかに、『その声を覚えてる』という歌があります。全編私を象徴しているような歌詞なのですが、「僕は僕を、最後まであきらめないよ」っていう部分が特に今の自分に近いです。全国にいてくれるファンの皆さんはもちろん、私みたいに家でひとりウジウジしがちな人も含めて、いろいろな人たちと歌でコミュニケーションをとりたい。

ライブ中、明るい曲のときは明るく、しっとりした曲のときはしみじみ、歌詞や曲想によってみんなの表情が移り変わっていくのを見ると、「私たち、今伝わり合えてる!」って感じるんです。言葉ではできないコミュニケーションを通して。

その輪が広がり、ゆくゆくは大きな会場で多くの人たちに私の歌を届けたい、という大きな大きな夢が私にはあります。大き過ぎて途方に暮れてしまいますが、最後まであきらめたくない、抗いたい。猪突猛進に生きていきたいですね。

関連リンク
河野マリナ Kawano Marina official site

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