インドで向き合った「自分」
「人生」や「家族」を真剣に考えた
![]() |
インド合宿では、おおいにカルチャーショックを受けました、一人ひとりに個性があり、ふつうだと思っていた自分の個性に気づかされました。合宿では、自分の人生に向き合って将来像を自分で書く「未来予想図を描こう」というテーマがありました。
私はこれまで、与えられた問題はさんざん解いていてきましたが、「どんな問題を解くか自分で決める」ことはしてきませんでした。そもそも将来どんなことをやったらいいのかを真剣に考えてこなかった。その問いに対して、参加者や運営サポーターの皆さんと考え、議論していったことがとても刺激的でした。参加メンバーは、学校や所属も様々で、学生起業家やサークルに熱中していた人など、これまで自分の周囲にはいなかった人たちです。
でも、現地のビジネス課題解決の案を練るにあたり、すごいアイデアを披露したり、言葉もできないのにインド人にどんどん話しかけたりする学生もいて、「学歴なんて意味ないな。今まで自分がやってきたことはなんだったのだろう」と打ちのめされました。
個性的なメンバーと話すうち、「このまま会計士になってもおもしろくないな」と感じたのですが、一方でビジネスについて話し合っていると、会計の基礎的なことも知らない人が多かった。これまでは自分と同じことができる人に囲まれてきたので、知識が身についていることの特殊さに気づいていませんでした。これまでの環境の「枠の外」に出たことで、自分が持っていること、持っていないこと、それぞれたくさんあることがわかってきました。
加えて「人生の未来予想図」を考えたときに気づいたのは、人生は仕事だけではないということです。自分の人生には家族、友人、支えてくれる周囲の人たちもいる。その中で仕事というのは「どう生きたいか」を実現する手段のひとつです。いろんな要素を含め、自分は10年後どういう人でありたいか、どう生きていきたいのかとこれまで考えていなかったことを真剣に考えるようになりました。
課題を抱えていた家族に対し、自分は何もしていなかったことにも気づきました。そんな自分に後悔や恥ずかしさを感じるようにもなり、それまで関心を寄せていなかった家族に向き合うようにもなりました。