美術館に連れていってくれた祖父母の影響で
本物を見る目を養う
![]() |
麻酔科医だった父は、人のために役立ちたいという思いが強く、闘病中でも患者さんのことを気にかけておりました。温厚でいつもニコニコしていて、おっとり型。カメラが趣味で自然や動物の写真を撮るのが好きでした。一方で母はポジティブで好奇心旺盛な性格。今でも様々な資格取得に挑戦したり、一人で留学してしまうほどです。そんな両親のもと、私は福岡で生まれ育ちました。あらためて教育方針を聞いたところ、協調性や相手の立場になって考えることを大切にするよう育ててくれたそうです。
絵画やピアノ、バレエ、英会話、水泳など、いろいろな習い事に興味を持った私に、両親はチャレンジする機会を与えてくれました。絵画については、アートに精通していた祖父母の影響が大きかったと思います。祖父母とも個展を開くほどで、「本物を見る目を養いなさい」と、小さい時からよく美術館に連れて行ってくれました。祖父母宅に行くと、ふたりともよく絵を描いていたので、私もその隣でマネをして描くなど、アートに触れる機会は多かったように思います。後に、KLAS在学中ヨーロッパの美術館巡りをしたときには、感動した作品をシェアしたくて絵はがきを選んで手紙を書いては日本に送っておりました。
公文式学習は幼稚園の頃から、算数と国語を始めました。そのおかげか、小学校のころは成績が良く、中高一貫のカトリック系の女子校に進学しました。そして中3の夏、学校のプログラムでオーストラリアを訪れ、ホームステイを初体験。そこから、「もっと世界を見てみたい」と留学に憧れるようになりました。
そんな時にタイミングよく、スイス公文学園高等部(以下、KLAS)のダイレクトメールが届いたのです。「絶対に行きたい!」と、母と説明会に参加すると、母は「ユニークな学校ね。若いときにこういう経験をしてもいいんじゃない」と、背中を押してくれました。渋る父を二人で説得。最終的には、心配していた父も根負けし、入試にも無事合格。そしてスイスで初めての寮生活がスタートしました。