OB・OGインタビュー
Catch the Dream - 夢をかなえる力

2019/05/31更新

Vol.062

国連広報センター所長
根本かおるさん  前編

「好奇心」は大切な原動力
What, Why, Howを自らに問いかけて
思考やものの見方を広げよう

根本 かおる (ねもと かおる)

兵庫県生まれ。東京大学法学部を卒業後、テレビ局のアナウンサー、報道記者勤務を経て、フルブライト奨学生として米国コロンビア大学国際関係論大学院で修士号を取得。1996年から2011年までUNHCR職員として、トルコ、ネパールなどで難民援助の最前線で支援活動に当たるとともに、ジュネーブ本部での政策立案なども手がける。WFP(国連世界食糧計画)の広報官、国連UNHCR協会事務局長も歴任。フリージャーナリストを経て2013年より現職。著書に『難民鎖国ニッポンのゆくえ』(ポプラ新書)、『ブータン――「幸福な国」の不都合な真実』(河出書房新社)』など。

アナウンサー、報道記者というマスコミの世界から、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)職員に転じ、フリージャーナリストを経て、現在、国連広報センターの所長を務める根本かおるさん。自ら進んでキャリアを開拓してきたそのフロンティア精神は、子どもの頃、ドイツでマイノリティ(少数派)の立場を経験したことから養われたといいます。マイノリティとしてのチャレンジをどう克服し、どのようにして希望をかなえてきたのでしょうか。言葉のわからないドイツで「助けられた」という公文式学習の思い出とともに、国連が推進するSDGs(=持続可能な開発目標)の日本への普及・浸透など、現在尽力されている活動についてもうかがいました。

子どもの頃マイノリティだったことが
「道がなければ切り拓く」発想の原点

根本かおるさん

中1で帰国し、高校まで地元の神戸でしたが、とにかく故郷を離れたくて大学は東京へ。在学中はバンド活動に没頭したり、名画座で朝から晩まで映画を観たりと、自由を謳歌していました。伝える仕事に関心をもったのは、大学3年の時、ラジオ局でDJをする機会に恵まれたことがきっかけです。「こういう仕事もあるのか」とマスコミに興味がわき、テレビ局に就職することにしました。

アナウンサーとして勤務して数年後、政治記者となり、日米貿易摩擦の担当になりました。しかし、自分は実際に国際経済を勉強していたわけではありません。それなのにしたり顔で解説している自分にふがいなさを感じ、アメリカの大学院で国際関係論を学ぼうと考えました。当時、社内に留学制度はありませんでしたが、上司にかけ合って実現したのです。

私のモットーは「当たって砕けろ」「転んでもただでは起きない」。「制度がないならつくる」「道がないなら切り拓けばいい」そんな発想で生きてきました。背景には、マイノリティとして放り込まれ、自力で泳いでいかねばならなかったドイツでの生活が大きく影響していると思います。肌の色の違いで区別されることに理不尽さや悔しさを感じ、それがこうした発想を持つことにつながったのでしょう。だから上司にかけ合うのも何てことなかったのです。

こうした体験を通して自分の中で強く芽生えた気持ちは、「マイノリティの悲哀」です。ドイツ時代、帰国子女時代、東大時代、私は常にマイノリティの立場でした。「人と違う」ことに対してややもすると、同化圧力が強い中、自分が異なる考えを持っていることを隠さざるを得ませんでした。息苦しく感じることもありました。

記者になっても、今でこそ国会や政治を担当している女性記者は多いですが、当時は圧倒的な少数者で、多数者の論理に自分を合わせなくてはなりません。異論を唱える場合は、かなり計算して角が立たないような言い方をしなくてはならず、神経をすり減らしていました。「このエネルギーを本質の方に注げる時代になればいいのに」と、ずっと思っていました。

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関連リンク
国連広報センター


 

根本かおるさん  

後編のインタビューから

-国連とマスコミでの経験を生かし、国連広報センターへ
-SDGsは世界の共通語
-根本さんからのメッセージ

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