ついたあだ名は「もっともエコでないコピーライター」
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大学は理工学部に進み、テニスサークルに入りました。華やかで賑やかそうだったので、自分も人とうまく関われるようになるかな、と考えたんです。でも、思い通りにはいきませんでした。転機は就職活動です。私は大学院に進み、機械工学を学んでいたので、自動車会社などへの就職も考えていました。しかし、「どんな人生にしたいか」を突き詰めて考えたとき、「機械ではなく、人とコミュニケーションがとれるようになりたい」と思ったのです。
それで、「一番コミュニケーション能力がつくような会社」を調べ、広告代理店に行き着きました。入社当時はマーケティング部門への配属を希望していたのですが、思いもしなかったコピーライターとして配属されてしまい、ここから暗黒時代が始まります……。そもそも私は理系です。文章を書くことなどは苦手でした。コピーを書いても書いても、その紙を上司に捨てられ続けました。そうしてついたあだ名が、「もっともエコでないコピーライター」。
「自分には才能がない」と落ち込む日々でした。でも、当時は会社を辞めたり転職したりという風潮が今ほどはなく、私自身そんなことは考えもしませんでした。「とにかくなんとかしなくては!」と、焦りながら仕事をしていました。そんな暗黒時代に、ひとつだけ続けていたことがあります。「いいな」と思ったり、感動的なコトバに出会ったりするたびに、ノートに書き写していたのです。3年目くらいのあるとき、そのノートを見ていたら、ふと、「構造が似ている」ことに気づいたんです。
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株式会社 ウゴカス
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