OB・OGインタビュー
Catch the Dream - 夢をかなえる力

2015/12/11更新

Vol.027

株式会社コルク 代表取締役社長
佐渡島庸平さん  後編

時代の変化のスピードは早い
自分にとって何が楽しいかを知り、
追求すれば未来は広がる

佐渡島 庸平 (さどしま ようへい)

1979年生まれ。中学時代を父親の転勤のため南アフリカ共和国で過ごし、灘高から東京大学文学部へ進学。2002年に講談社に入社後は、週刊モーニング編集部に所属。『ドラゴン桜』(著・三田紀房)、『宇宙兄弟』(著・小山宙哉)など、テレビドラマ化、アニメ化、映画化など、漫画の枠を超えた数々のヒット作を担当する。2012年に講談社を退社し、作家のエージェント会社である株式会社コルクを設立した。初の著書となる『ぼくらの仮説が世界をつくる』(ダイヤモンド社)が近日刊行。

『ドラゴン桜』『宇宙兄弟』をはじめ、数々の人気作品を世に送り出した名物編集者、佐渡島庸平さん。大手出版社勤務という安定した地位を捨て、2012年に作家エージェント会社・株式会社コルクを自ら設立しました。佐渡島さんを突き動かす情熱の源、それは幼い頃から何よりも好きだったという「本」から始まったようです。時代の変化がスピーディーな中、新しい仕事を創るために必要な本質についてうかがいました。

『ドラゴン桜』で感じたあの風が、吹いてこなかった

株式会社コルク 代表取締役社長 佐渡島庸平さん

とはいえ、僕にはとくに起業に対する憧れも意欲もそのときはありませんでした。それでもなぜ、3年前に安定した仕事を辞めて、自分で会社を設立するに至ったのか。それは当時強烈に感じた、「時代が変わり出していて、面白いことが外にありそうだ」という思いです。会社員でなくなる不安だとか、もったいないんじゃないか、という気持ちよりもその好奇心のほうが断然強かったのです。

『ドラゴン桜』を映像化したときに、ウワーっと風が吹いてくるのを感じていました。世間が『ドラゴン桜』を受け入れている、という風です。あの頃失墜しかけていた東大に対する世間の評価も、『ドラゴン桜』の影響で上がっているのがわかりました。というのもその後、「東大生のノート」シリーズのほか“東大本”と言われる関連本が次々に出版されましたから。

そして僕は、『ドラゴン桜』で得た経験をさらにブラッシュアップして、『宇宙兄弟』の映像化に取り組みました。ところが、『ドラゴン桜』で感じたあの風は吹いてこなかった。僕の知見は高まっていたはずなのに。きっとこれは時代が変わっているんだな……と。出版社の中にいて面白い作品を作るだけでは、この時代の変化に気づくことはできないのかもしれない。そういう欲求が僕を突き動かしたんだと思います。『ドラゴン桜』から『宇宙兄弟』まではわずか4年ほど。でも今の状況に置き換えてみたら……たとえば4年前に「LINE」を誰が知っていましたか?それくらい時代の変化のスピードは早いんです。

おそらく今の子どもたちが成人する頃には、もっと色々なことが変化して、既存の職業が役目を終えたり、新しい仕事が誕生したりしていることと思います。今、将来に漠然とした不安を抱えている子もいることでしょう。でも、それは想像できないことを想像しようとして不安になっているだけ。だって、馬車の時代の人に、「馬車はなくなるけどその代わりに自動車というものができるよ」なんて誰も説明できないでしょう?そのときが来れば、きっと想像できます。だからこそ、本質的なことだけ押さえればいいんです。

佐渡島さんの夢とは?

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