OB・OGインタビュー
Catch the Dream - 夢をかなえる力

2014/10/17更新

Vol.014 バレエダンサー 浅野真由香さん  後編

あきらめない心で努力を積み重ね、
舞台で踊る喜びとともに
バレエの魅力を伝えたい

浅野真由香 (あさのまゆか)
4歳でバレエを始め、2001年から2006年までシュツットガルト・ジョン・クランコ・バレエスクールに留学。2006年9月にKバレエカンパニー入団。2014年1月にはソリストに昇格。『白鳥の湖』『ロミオとジュリエット』『カルメン』などの作品に出演。2014年12月のKバレエカンパニー公演、『くるみ割り人形』ではマリー姫役で初主演予定。

神戸で生まれ育ち、中学2年からの5年間、ドイツ・シュツットガルトにバレエ留学をした浅野真由香さん。帰国後、熊川哲也さん率いるKバレエカンパニーに入団し、この年末の公演では初の主演予定。つらいこともあった修業の日々、心の支えとなったものとは? 今後の夢とともにうかがいました。

公文で培った基礎があったからこそ、今の自分がある

私にとって公文でとくに役立ったのは、英語でした。もし公文で学んでいなかったら、もちろん英語は話せなかったし、留学しようなんて思わなかったと思います。今ふり返るとちょっと大胆な考えだったと思いますが、小学6年で英検3級をとって、「海外に行っても英語は話せるだろう」という自信のようなものもありました。

ドイツのバレエスクールでは、生徒も先生方も国際色豊かだったので、必然的にドイツ語と英語を話す必要がありましたが、公文でリスニングに慣れていたからか、発音を真似るのも得意でした。日本人が周りにまったくいなくて助けてくれる人もいなかったこともあり、必要に迫られる場面も多く、話せるようになったのは比較的早かったと思います。

といっても最初の3か月くらいは「ドイツ語が全然分からない…どうしよう…」と困惑の毎日。でも、そのまた3か月後には自分でもびっくりするほど上達していました。単語もたくさん憶えましたが、とにかく友だちと言葉でコミュニケーションするようにしました。理解できないときは、ドイツ語のフレーズや単語を英語に直してもらって、ということをくり返しているうちに両方話せるようになっていたんですね。こういうときにも、人見知りしない性格がプラスになっていたのかもしれません。

両親への感謝を胸に、自分も子どもたちの“夢の後押し”をしたい

2014年12月、Kバレエカンパニー『くるみ割り人形』にマリー姫役で初主演予定。
公演期間:2014年12月20-26日(浅野さん主演は20日ソワレと23日マチネ)、会場:赤坂ACTシアター

両親はつねに私の意思を尊重し、応援してくれています。バレエ仲間では、留学を望んでもご両親に許してもらえなかった友だちもいましたので、私の場合はやりたいことをさせてもらっているのでとても感謝しています。でも別の見方をすると、自分で決めたことなので後にはひけない。頑張るしかないんですよね。両親としては「自分が納得いくまでやる」ということを大切にしてくれているのだと思います。

最近、Kバレエスクールで子どもたちに講師の立場で指導をするようになりました。これが自分にとっても大きな学びになっています。バレエでは、この筋肉をこう使うからこう見えるというような理論と実践が体系化されています。これまでは、あまりそういったことを細かく意識せずに踊っていたんだと思います。しかし、子どもたちに説明するにあたって、まず自分の姿勢や動きを見直す必要がでてきます。そうすると、自分の体の動かし方も以前とは変わってくるんですね。

まず教える側の私が、癖のない、正しい姿勢と動きをしなければいけないので、生徒と同じくらい、私も初心にかえって学び直しています。子どもたちを指導するということが、いかに自分自身の成長につながっているかを実感できます。その感謝の気持ちもこめて、子どもたちが将来プロになって「こうなりたい」と思える夢や目標が持てるよう、全力でサポートしていきたいですね。

講師をして興味深いことにも気づきました。どういう子がとくに上達するかが分かるようになったのです。一言で表現すれば「まっすぐな子」。いま何ができる・できないという技術的なことよりも、「できるようになりたい」という意思がポイントだと思います。いまはできなくても、できるようになろうと必死に頑張ってる子は、教える側も一生懸命応援したくなる、もっと成長して欲しいと思う。そういう意味で、くらいついてきてくれる子には同じだけ返すことができます。

切磋琢磨という言葉がありますが、初めのうちはできるようになりたいという気持ちが薄い子でも、周りの子が伸びていくと「自分もがんばらなきゃ」と思うようで、やっぱり伸びていくんですね。自分のやりたいことも見つけられ、みんな顔が輝いてきます。まずはやりたいことを見つける。そして、あきらめない心でそれにくらいつく。バレエにとどまらず、どんな世界でもきっと大切なことではないかと思います。

関連リンク
Kバレエカンパニー


 

   

前編のインタビューから

– プロのバレエダンサーを目指すきっかけとなった小5のときに受けた衝撃とは?
– ドイツに留学してみると、挫折の連続。上には上がいることも実感して…
– 留学したバレエスクールは、入学時12人・卒業時2人という厳しさ

 

 

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