障害児に特化した通所事業所を
全国に先駆けてスタート
障害のある子どもたちや発達に特性のある子どもたちが、放課後や夏休みなどの長期休暇期間に利用できる「放課後等デイサービス」は、ご家族が仕事などをしている間、安心してわが子を預けることができる福祉サービス施設です。
放課後等デイサービスが児童福祉法に位置づけられてスタートしたのは2012年ですが、それ以前から積極的に障害がある子どもたちの居場所づくりに取り組んできたのが、栃木県足利市にある放課後等デイサービス「ビタミンクラブ」です。
ビタミンクラブは1998年、「放課後児童クラブ ビタミンクラブ」として始まりました。ビタミンクラブを運営するのは社会福祉法人足利むつみ会です。「誰もが、地域で安心して生活できる社会の実現を目指します。」という法人理念のもと、足利むつみ会は1983年から足利市を拠点として、様々な福祉分野の事業・サービスに取り組んできました。
![]() 天皇陛下より御下賜金を賜った際の書状 |
今でこそ放課後等デイサービスは全国に多くありますが、ビタミンクラブがスタートした当時、足利市内はもちろん、全国的にも障害児に特化した通所事業所はほとんどありませんでした。国の施策に先駆けて、障害のあるお子さんを積極的に受入れてきたビタミンクラブの長年にわたる取り組みは、その保護者や家族が安心して働き、生活をおくるための支援としても大きな役割を果たしており、地域社会から絶大な信頼と期待が寄せられています。
ビタミンクラブの管理者、高久保夏樹さんは足利むつみ会についてこう語ります。
「足利むつみ会では、お子さんから高齢者まで地域のすべての方々を支えたいとの思いのもと、障害のある方の作業所に始まり、現在は特別養護老人ホームや保育所、屋内子ども遊び場など幅広く展開しています。新たな事業を進めるにあたり職員は大変ですが、常に『何のために』と自らに問い、目的を共有し、理念を忘れないようにしています。」
こうした真摯な姿勢は、ビタミンクラブの運営方針にも現れています。
「利用者さんの障害の程度や特性はそれぞれですが、年齢や成長レベルに合わせて個別支援計画を立て、日常生活から社会活動までをカバーした幅広い支援を展開していくことで、ビタミンクラブは個人的・集団的な成長を目指しています。」