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スペシャルインタビュー
Academic Milestones - 学びを究める力

2019/07/05更新

Vol.055 東北大学スマート・エイジング学際重点研究
センター特任教授/村田アソシエイツ代表
村田裕之先生  後編

「人生100年時代」に向け、
自分の「好き」を見つけて
「自分軸」で生きていこう

村田 裕之 (むらた ひろゆき)
新潟県生まれ。1987年東北大学大学院工学研究科修了。民間企業勤務後、仏国立ポンゼショセ工科大学院国際経営学部修了。日本総合研究所等を経て、2002年3月より村田アソシエイツ代表。2006年2月には東北大学特任教授に着任。経済産業省や内閣府委員会など多くの公職も歴任。著書に『スマート・エイジング 人生100年時代を生き抜く10の秘訣』(徳間書店)、『シニアシフトの衝撃』『親が70歳を過ぎたら読む本』(以上ダイヤモンド社)など多数。

「年をとりたくない」。中高年になると多くの人がそう思うでしょう。ところが、高齢社会研究の第一人者、村田裕之先生が提唱する「スマート・エイジング」という概念を知ると、「年をとるのも悪くないかも」と、ポジティブに受け止められます。村田先生は、シンクタンク在職中や40歳で独立してからも、多くの民間企業の新事業開発・経営に参画し、常に時代の一歩先を読んだ事業に取り組んできました。海外と日本の事業の橋渡しを行うなど、グローバルにご活躍、KUMONの学習療法についても、アメリカへの普及に尽力されています。シニアビジネス分野のパイオニアとなられるまでには、どんなきっかけや経緯があったのでしょうか。「人生100年時代」にあたって、大切にすべき心構えについてもうかがいました。

「新しいこと」に挑戦しつづけ、常に時代の最先端の新規事業に従事

大学院を卒業後は、大手石油会社に就職しました。入社1ヵ月前に当初の予定とは異なるエンジニアリング部門にいくことになりました。そこでコージェネレーションという省エネの新規ビジネスに取り組み、充実した日々を送っていましたが、3年弱で辞めて、フランスに自費留学しました。石油ビジネスの中でも「上流部門」をしている会社に行きたいと思ったからです。上流部門とは、石油がどこにあるかを探して、掘って油田にし、原油を生産して、それをタンカーで運ぶ部門です。ところが、日本にはその原油を精製し製品にして小売りする「下流部門」の会社しかありません。改めてエネルギー問題をいろいろな角度から研究した結果、やはり世界は石油で動いていると確信し、上流部門をもつ会社で働きたいと思ったのです。

外国企業への就職を模索する中で見つけたのが、フランスのポンゼショセ工科大学院でした。いわばビジネススクールで、ヨーロッパの企業でインターンができて、単位にもなり給料も出る。フランス語はできないし、フランスにも興味はなかったけれど、授業は英語だったので、行くことにしました。その準備のために、会社勤務をしながら自腹で英語学校にも通い、休日も英語の勉強にかなりの時間を費やしました。

そのおかげで社内でも英語力を認められ、海外案件の依頼が来るようになりました。留学をきっかけにした海外体験がのちに力となったのは言うまでもありません。そんな実体験があるので、自分の息子たちにも「英語ができるようになって損はないよ」と言っています。ただ、これからの時代は、英語だけでなく、「英語×自分の専門テーマ」を見つける必要があるでしょう。

フランスへ渡ってからは、日本の石油会社でエネルギー関係の新規事業をしていた私のキャリアを見て、インターンをしていたフランスの国営石油会社からスカウトされました。そこで永久就職をしようと思いましたが、いろいろな事情が重なって日本に帰国。しばらくは無職でした。

その後あるとき、冷やかしで行ったつもりのシンクタンクの面接で、「運命の人」田坂広志さんに出会い、㈱日本総合研究所に就職することになります。気がついたら10年近くいました。そこでも、ある時は環境問題、ある時はインターネットコマースと、ずっと時代の最先端をテーマにして、新規事業に携わってきました。

新規事業をするうえでは、思うようにならないことも多々あります。八方塞がりになった時は「今、お前は試されているのだ。これは何か意味がある」と思うようにして、「その意味は何だろう?」と考えて取り組み続けます。そうして受け入れると、少しずつ岩が動くように、物事が動き出すのだと思います。

人生100年時代を生きるカギとは

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