日本美術のおもしろさを知ってもらいたい
![]() |
私の専門は日本近世絵画史で、中心テーマとして取り組んでいるのは浮世絵です。ほかにも近世の芸能や信仰など、暮らしの中にあるものと美術との関わりを研究しています。
大学では、学生を対象に教えるだけでなく、学内にある生涯学習(オープンカレッジ)で日本美術史を担当しています。学生が10代、20代なのに対し、ここでは50代以上の方が中心です。大学以外にも、展覧会などでレクチャーすることもあり、そこでは小さなお子様も参加されるなど、幅広い世代の方々と触れあう機会があります。どんな方が対象でも、「日本美術や浮世絵はこんなにおもしろい」ということを伝えるために活動しています。
授業や講演で私がお話できるのは、限られた時間と限られた内容です。ですから聞き終わった後、ご自分で「もっと美術館に行きたい」「絵に描かれた場所に行きたい」などと、行動したくなるようなキーワードを盛り込むことを心がけています。そのおかげか、展覧会に行くと現地で声をかけられることが多く、とてもうれしいですね。逆にぼーっとできないと緊張感が走りますが(笑)。
また、第一線の研究者と学生とが交流できる場として、大学内において「国際子ども文化研究会」を主宰しています。学生の場合、著名な研究者と接することはとても緊張することですが、大学内にこうした場があることで日常の中で研究が進み、学生にとってはとてもいい刺激になっています。学生が学び、また巣立っていく基盤となっているのも喜ばしいことです。
25歳から教壇に立っている私は、以前から学生に教えながら、「しっかり責任を取らねば」と感じていたので、研究の発信基地として、こういう形で研究会の運営に携わるようになり、嬉しい限りです。
関連記事

2019/02/08更新
Vol.052 國學院大學文学部哲学科教授
藤澤紫先生
江戸文化に「遊び心」があふれていたように 学びの中にも「遊び心」を見つけていこう

KUMONグループの活動 2013/10/01更新
Vol.005 くもん子ども浮世絵ミュージアム
浮世絵という貴重な文化史料から子育てや子ども文化をあらためて学ぶ
バックナンバー

2019/02/01更新
Vol.052 國學院大學文学部哲学科教授
藤澤紫先生
江戸文化に「遊び心」があふれていたように 学びの中にも「遊び心」を見つけていこう

2018/11/30更新
Vol.051 跡見学園女子大学 学長
笠原 清志先生
心を開き、異質なものへの 素直な興味を持ち続けよう

2018/09/28更新
Vol.050 大阪市立大学大学院 経営学研究科 教授
山田 仁一郎先生
「学問」は先人から受け取った 人類の「知恵の蓄積」 未来につなぐため、学び続けよう

2018/05/11更新
Vol.049 広島大学 教育開発国際協力研究センター長
吉田 和浩先生
日本は「教育」で世界に貢献できる 持続可能で平和な社会を築くことが 「教育の国際協力」のゴール

2018/04/20更新
Vol.048 書写書道教育研究者 宮澤正明先生
人をおもんばかる気持ちを育む 書写の学習効果
記事アクセスランキング

Vol.197

Vol.163

Vol.060 前編
堺真由子さん

Vol.141

Vol.251

ひまわり学園真美ケ丘自立訓練校
~Honda TV出演~

堺真由子さん