スペシャルインタビュー
Academic Milestones - 学びを究める力

2013/12/20更新

Vol.004

心療内科医 明橋大二先生  前編

人としての「幸せ」に必要なものは何か
学びやしつけの土台となる
自己肯定感を育もう

明橋 大二 (あけはし だいじ)

1959年大阪府生まれ。京都大学医学部卒業。国立京都病院内科、名古屋大学医学部付属病院
精神科、愛知県立城山病院を経て、現在は真生会富山病院心療内科部長のほか、児童相談所
嘱託医、スクールカウンセラー、NPO法人子どもの権利支援センターぱれっと理事長を兼務。専
門は精神病理学、児童思春期精神医療。

子育てに奮闘する母親たちのバイブルともいえる超ベストセラーシリーズ『子育てハッピーアドバイス』の著者、明橋大二先生。心療内科医として「自己肯定感の大切さ」を説くと同時に、子育て中の親支援の必要性も訴え、スクールカウンセラーとしても活躍中です。そのアグレッシブな活動の源にあるものとは? ご自身の生い立ちもふり返っていただきながら、子どもの育ちに大切なことについてうかがいました。

音楽雑誌社に泊まり込み、授業には出なかった医大生時代

明橋大二先生

一年浪人の末、なんとか国立大学の医学部に入学できた私ですが、大学1年の秋くらいから授業には出なくなり、代わりにロック専門の音楽雑誌社の編集室に泊まり込むようになりました。訳詩したり原稿を書いたり、東京から来たバンドのマネジメントをしたりしていたのです。けれど、急にそうなったのではなく、高校時代の反動がきた、ということだと思います。

小さいころから音楽に親しんでいた私は、中学時代はクラシック、高校時代にはロック音楽、中でもパンクロックにハマり、時間があれば聴いていました。パンクの歌詞は、ある意味哲学的で、既成の枠組みを壊すようなメッセージ性があり、そこにひかれたのです。とはいえ、医学部を目指し、受験勉強をしなければと考え、聴くのを自粛。大学入学後、それがはじけて雑誌社に入り浸るようになったのでした。

試験のときだけ大学に行き、気づいたらもう5年生に。このままではマズイと、ようやく大学にもまじめに行くようになりました。あるとき、心配した父が「こういう本があるぞ」と手渡してくれたのが、日本における心身医学の創始者ともいえる池見酉次郎先生(いけみ ゆうじろう)の『心療内科』(中央公論社)でした。そこには精神と肉体の関わりを示す症例やデータが紹介されていて、非常に興味を覚えました。例えば「断腸の思い」という言葉がありますが、実際にストレスがかかっただけで腸の動きがまったく変わる、といったことが記されていたのです。

この本との出会いが、精神科に進むきっかけになったといえますが、もともと子どものころに「科学だけでは限界がある」と感じていて、人間の心や精神的なものに関心があったことも影響していると思います。医学部の授業よりも、文学部の哲学の授業のほうをまじめに受けていたほどでしたから。パンクロックに熱中したのも、その精神性やメッセージ性でしたし、精神科であれば今までやってきたことが活かせるかなと考えたのです。

関連リンク
明橋大二公式ホームページ
子育てハッピーアドバイス
NPO法人子どもの権利支援センター ぱれっと

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