OB・OGインタビュー
Catch the Dream - 夢をかなえる力

2023/03/24更新

Vol.094

メンタルトレーナー
加藤史子さん  後編

夢に大小はなく、いくつあってもいい
自分の「心の取り扱い方」を知って
夢を叶えていこう

加藤 史子 (かとう ふみこ)

茨城県生まれ。筑波大学卒。千葉大学大学院学校教育臨床課程修了。中学高校時代は新体操選手として全国大会やインターハイ出場、大学時代はリズム体操の日本代表として世界体操祭出場。卒業後は体操講師や幼児教室講師として活躍。心身に不調をきたしたことを機に心理学を学び、メンタルトレーナーとなり、各地で講演・執筆活動を行う。著書に『心を鍛える最強のツール 黙想のすすめ』(時事通信社)、『HEART THINKING 困難をチャンスに変えるメンタル 7つのメソッド』(プレジデント社)など多数。2022年10月・12月にくもん出版から『メンタルトレーナーから学ぼう』シリーズ3巻を上梓。

スポーツ選手や悩みを抱える人に「自分の心の取り扱い方法」を伝えるメンタルトレーナーの加藤史子さん。講演活動や執筆活動、個人セッションを通じて多くの人の心を元気にしています。20代の時に心が苦しくなった経験がある加藤さんは、「人が幸せになるためには何が必要か」と様々な心理学を学び、それをベースに独自のメソッドを開発されました。35歳で大学院に入学し、心理学を深めるなどコツコツと学び続ける姿勢は、小4から高3まで続けた公文式によって習慣化されたものだそうです。メンタルトレーナーを目指すまでの道のりや夢を叶える秘訣などに加え、心が元気になるコツについても教えていただきました。

コロナ禍でままならなくても
楽しいことにすり替えていこう

加藤 史子さん

メンタルトレーナーとなり心に残っているのは、ある中学校でスクールカウンセラーをしていたときのことです。当時いじめが起きていました。いじめている生徒に「いじめをやめなさい」という指導は先生方がされていたので、私は違う側面からアプローチしてみようと考えてメンタルトレーニングを実践しました。

1ヵ月後にはいじめがなくなり、いじめていた子に聞くと、「今までは先生からも親からも自分が悪いと決めつけられてむしゃくしゃして、いじめをせずにはいられなかった。今は親も先生も自分の夢が叶うように言ってくれていると思う」と語ってくれました。夢を見つけることで認識が変わり、いじめをする必要がなくなったのです。メンタルトレーナーとして子どもたちの心を導きたいと強く思った出来事でした。

最近は「コロナ禍でのストレス対策」というテーマでの講演依頼が増えてきています。コロナ禍でストレスを感じている度合いが高まっている人が増えているのでしょう。人は、「相手が自分の話を理解してくれていること」がわかると安心できますが、マスク姿だとわかりにくく、それがストレスになっています。「受け入れてもらっている」と想像すれば、ストレスは和らぐと思います。

マスクを外してもいい環境では思いっきり深呼吸をしてほしいです。子どもたちにとっては、楽しみにしていた行事が中止になってしまうなど、影響が大きかったと思います。そうした中で、「今は有事であり、貴重な体験ができている」と思うようにすることもストレス緩和の方法です。例えば、外食できないので普段は食べないようなお取り寄せをして家族でおいしくいただくなど、楽しいことにすり替えていくといいと思います。

コミュニケーションの在り方は進化していくものだと、私自身も初めて実感しています。何ごとにもメリットとデメリットがあるように、リモートと対面にも両方があります。デメリットは、実際に会えないと話が広がらないこと。でも、だからこそ会えることが貴重なのだとわかりました。

メリットは移動に時間がかからなくなったことです。私は長野県に住んでいるので、講演や打ち合わせに行くのに、往復10時間ぐらいかかる日が多かったのですが、リモートになってから移動時間がゼロになりました。家に居ながら打ち合わせや講演、個人セッションもできるようになり、10時間を別のことに使え、体力の消耗も減りました。

どんなことにも一長一短あるので、良いところを生かしつつ、足りない部分を埋めていけばいいのではないかと思います。

誰でも無限の可能性がある

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