札幌と長野の2拠点で活動、移動はフェリーと車が中心
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私は札幌と長野を拠点に女子スキージャンプ選手として活動しています。大学を卒業して2年間は自動車の販売営業をしながら競技を続け、現在は長野のプロチームに所属しています。
スキージャンプは冬のスポーツとのイメージがあるかもしれませんが、アルペンスキーやクロスカントリーとは違って、5月から翌年3月までがシーズンで、オフの期間は4月しかありません。5月から11月まではサマーシーズン、12月から翌年3月末まではウィンターシーズンになり、冬だけでなく夏にもワールドカップはあるので、そこに合わせて取り組んだりもしています。冬の場合は氷のレールですが、夏は人工芝があり、プラスチックのレールに水をまいて夏用のスキーワックスをかけて飛びます。ウェアは夏冬一緒なので、夏は暑いし冬は寒いし……なかなか大変なスポーツです。
札幌ではトレーナーに見てもらったり、長野ではチームでトレーニングしたりしています。具体的にはウェイトトレーニング、ハードルジャンプなどの瞬発トレーニングのほか、走り込みもします。一番大事なのは体幹トレーニングです。ジャンプは腹筋、背筋など全身の筋肉を使うからです。もちろん、ジャンプ台がある場所ではジャンプ練習もします。
5月から6月にかけての3週間は、宮古島で陸トレ合宿を終えたところで、これから長野で初飛びです。休みの日は、愛犬と遊んだり夏であれば海で泳いだりと、普通に過ごしています。
私は札幌と長野の2ヵ所を拠点にしているので、移動も結構あります。スキー板など荷物が大きいため、本州に渡るときはフェリーに乗ります。今日もフェリーで苫小牧港から仙台港まで、その後は仙台から東京まで自分で車を運転してきました。(※取材は東京都内で実施)
試合は夏と冬半々で、年間約30試合あります。試合の1週間くらい前に現地に入って、調子を整えながら練習し、試合終了後は港まで自分で車を運転し、その日のフェリーですぐに帰ります。疲れないかと心配されるかもしれませんが、慣れていますし、元々運転も好きなのでまったく苦になりません。
会社に勤めながら競技活動していた2年間は、準備も移動もすべて一人でやっていました。運転中は好きな音楽をかけながらずっと大声で歌っています(笑)。