漫画で知った「ジャパニーズ・チェス」にのめり込む
![]() |
将棋を始めたのは16歳のときです。出会いはまったく偶然でした。妹と一緒によくテレビアニメを観ていて、その中には日本のアニメもありました。その後偶然、そのアニメの原作漫画を見つけて、読み始めました。その作品では、登場人物が将棋をしているシーンがあり、「ジャパニーズ・チェス」と書いてあったんです。わたしはチェスが好きでよくやっていましたが、漫画に出てくる「ジャパニーズ・チェス」は、とった駒を使えるし、クイーンがない。あれ、チェスとは違うじゃない、と不思議に思って、インターネットで調べました。そうしたらはまってしまったんです。
将棋のどこがおもしろいかというと、やはり「とった駒が使える」ということ。そのルールがあるので、チェスよりダイナミックに対戦できます。そうして将棋に熱中し、インターネットで将棋の勉強をするようになりました。
その後、ワルシャワの大学に入学してITを専攻しました。大学では、友人に将棋を教えたり、同じく将棋好きの人と出会ったりして仲間を増やし、カフェテリアや図書館に盤と駒をもちこんで対局をしていました。図書館の空きスペースで大会も開きました。気がつくと仲間たちとワルシャワで将棋を普及していました。最初のころ仲間は5人くらいしかいませんでしたが、いまはワルシャワだけでなく、ポーランドのほかの都市でも将棋クラブができているほどです。
将棋にのめり込んでいる私を見て、家族は心配したかって?「そんなに好きならやりなさい」という感じでしたよ。将棋って、別に悪いものではないですよね。友だちができて、楽しそうにしていたからか、自由にやらせてくれていました。