希望の学部に入れず、「仮面浪人」の道へ
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子どもの頃の私は、本をよく読んでいました。私の親は、何かあったら「本を買ってあげよう」と言ってくれて、伝記や少年少女向けの名作文学集などを1冊ずつ買ってもらうのがうれしかったですね。
母はかつて中学校の体育教師をしていましたが、出産を機に辞めて、子育てが一段落したころ、私が小学4年生のときに公文式教室の先生になりました。母が公文の先生になってから、私も公文で算数を学習するようになりました。当時もそれなりに一生懸命取り組んでいたと思いますが、公文の積み重ね学習の大切さを本当に実感したのは、大学に入る頃でした。
今振り返ると、中学・高校での私の学び方にはムラがありました。自分が得意な分野の問題には進んで取り組むのですが、あまり好きではない問題はなんとなく避けていたのです。それでは本当の力はつきませんよね。成果を得るには、コンスタントに勉強することが大事。まさに公文がそうだと思います。「これが終わらないと次に進めない」というのは子どもにとっては厳しい学習法だとも思うのですが、必要な学びから逃げずに向き合って積み重ねていく学び方を子ども時代に身につけていれば、その後何をやるにしても強いでしょう。
当時、私もそのことを頭ではわかっていたのですが、なかなか実行できませんでした。その結果、大学受験では第一志望の医学部を受けられませんでした。英数国で受験できる経済学部を受け、そこには合格しましたが、やはり医学部に入りたくて、経済学部に籍は置きつつも大学には行かない、いわゆる「仮面浪人」をして予備校に通うことにしました。
関連リンク
浦坂純子先生研究室サイト
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後編のインタビューから -浦坂先生が今の道に至るまで |