ロンドンパラリンピック落選から次のステップへ
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長野のクラブチームで経験を積むうち、僕は強化合宿に召集されるようになりました。これは日本代表の選考を兼ねていて、選ばれればロンドンパラリンピックに出場できます。でも結果的に、僕は選んでいただけませんでした。
当時の僕はスタミナがなく、試合後半になると疲れてシュートの精度ががくっと落ちていました。それでは選ばれないのは当然だ、と自分の中では納得がいき、この状況を打破するには環境を変えなければ、と思い切って故郷を離れ、埼玉のクラブチームに入りました。
それを機に集中的にトレーニングを行い、スタミナをつけていきました。しかし、今度は“新チームでの活動実績が足りない”ということで、リオデジャネイロパラリンピックを見据えた全日本の強化合宿には1年半ほど呼んでいただけなかったのです。
「リオは僕から遠のいてしまったのか……」と思いましたが、パラリンピックはアスリートの夢。そう簡単にはあきらめられません。“やるしかない”と地道にトレーニングを重ね続けました。
“代表に手が届きそうだからがんばる”のではなく、“そこに至るまでもがんばれる”選手でありたいと常々思っていましたから、代表から遠のいたこの時期も自分が思い描くイメージに何度も立ち戻りながら努力し続けることができました。