体を動かすことにひたすら打ち込んだ幼少期
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私の専門はスポーツ整形外科で、とくにスポーツによる膝や足首のケガや故障の治療とリハビリを支援するのがおもな仕事です。サッカーの代表活動に携わり始めたのは2004年のこと。現在はU-20サッカー日本女子代表の「世話人ドクター」として、3人いるチームドクターを束ねる役割を担っています。
幼い頃は、男の子たちと外でひたすら遊んでいるような子どもでした。習い事も、サッカーに水泳、そして剣道。勉強といったら学校の宿題と幼稚園からやっていた公文くらい。とにかく体を動かしてばかりでしたね。じっと座っているのが苦手だったんです。中学に入ったらサッカーと剣道に部活のソフトボールが加わって、もうへとへと。帰ってきたらごはんを食べてお風呂に入るのが精一杯でした。
でも、好きなことをやっているからか、不思議とキツイと感じたことはありませんでした。家に帰ると疲れてすぐ寝てしまうことになるので、宿題は昼休みのうちに終わらせたり、朝、学校が始まる前にやったりしていました。ただ、部活をやっていると自然にメリハリがついて、テスト前の部活が休みになる期間は集中して勉強していました。
小学校のうちに公文の数学ではJ教材(高校1年生レベル)まで進んでいたので、中学に入学してから数学はほとんど勉強しなくてよかったことも、正直助かりました。その分、他の教科の勉強に時間を回すようにしていましたね。「なんで大した勉強もしてないのにテストはできるんだ?」って、数学の先生からは不思議に思われていました。
当時から文系よりは理系の科目が好き。将来の夢も、漠然と「お医者さんになりたいなぁ」という感じで、親が医者をしていたとか、自分が大きなケガをしたとか病気をしたとか、偉いお医者さんの自伝を読んだとか、そういうことはなかったんです。