入会当時はイヤイヤ
入会が年少の頃なので、「自分で習いたい」と言ったわけではありません。母が文字にコンプレックスがあったようで、「子どもにはきれいな文字を身につけさせたい」との思いがあったと聞いています。当時の私は絵を描くことが好きだったので、「文字を書くことも好きなのでは?」と考えたようです。母と一緒に習い始め、最初はイヤイヤ教室に通っていたような気もしますが、今は書写を始める機会を与えてくれたことに感謝しています。
長く続けることができた理由
長く続けることができた一番の理由は、「公文書写は自分のペースで学習できる」というところでしょうか。中学・高校は学業やクラブ活動、ほかの習い事が忙しく、宿題ができないこともありました。宿題はできる時にできる分だけする、あとは教室に行って書く、という気持ちがとてもらくでした。教室に行くと必ず先生がほめてくださいます。まずは「教室に来たこと」を、それから「書いた文字」をほめてくれるのです。文字に関しては、できているところを見つけてくれて、「ここを直すともっとよくなるよ」と具体的なアドバイスがあります。おかげで自信をなくすことなく、24年間「やめたい」と思ったことは一度もありませんでした。厳しいだけの指導だったら、心が折れてしまって続けられなかったかもしれません。
文字を書くことのよろこび
小学生のうちは家族や祖父母から、教材に書いた文字を「よく書けているね」とほめられました。これがうれしくて、「もっと書きたい」というやる気につながったことを覚えています。
中学・高校では、書初めや書写のコンクール、夏休みの課題などで、表彰される機会が増えてきました。そうなると先生や友人の知るところとなり、ほめてもらうことがうれしかったです。「自分の得意なことができた!」というよろこびが意欲や成果につながるという感じです。
社会人になると、文字が仕事や日常生活に直結することが増えてきました。医療事務の仕事に就いたのですが、ほかの病院への紹介状を送る際の封筒の宛名書き、のし袋の表書きなどを頼まれることがよくあります。「字がきれい」と同僚から言われると、長く続けてきてよかったと思います。
また、離れて暮らしている祖父母に暑中見舞いやクリスマスカードを送るのですが、とてもよろこんでくれます。社会人になると、幼少期のようにほめられる機会は減りますので、貴重な経験です。
ほめられることによる気持ちの変化
どの年齢でも、ほめてもらえることが自信につながり、前向きな意欲が高まりました。「自分の取り組んでいることが形になっているな」と実感できるのです。そしてそれを成果に変えることで、さらに気持ちが強くなります。小学生の頃は「周りの人からほめられるよろこび」、中学・高校は「自分の力で賞を取るよろこび」、社会人になると「人から頼られるよろこび」と、いつでも「ほめられる」ことが、私のよろこびや自信になりました。
「自分が書きたい文字」を書けるように
まだまだ、「自分が書きたい」という理想の文字になっていません。どんなシーンでも、きれいな文字を書きたという思いがあり、納得できるまで続けるつもりです。 今はSNS全盛の世の中ですが、それでも私は手書きで手紙を書き続けています。これからもずっと、手書きを日常に取り入れていくことが、一番の目標です。
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