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Vol.469 2023.01.31

地域医療従事者を目指す公文国際学園卒業生

KUMONで学んだことは
長時間机に向かえる力
自分で計画を立てて取り組む力

公文国際学園は、公文式の創始者が設立した神奈川県横浜市にある男女共学の中高一貫校です。この学校では、国際社会で活躍する有能な人材の育成を目指しています。
今回は、同校の卒業生で自治医科大学1年生の三谷周平(みたにしゅうへい)さんのインタビューを通じて、学園生活の魅力や公文式学習を通じて得られたものを探ります。

目次

地域医療に取り組む医師にあこがれて

――まずは三谷さんが現在の道に進まれたきっかけを教えてください。

私は元々、「医師になりたい」と漠然と思っていました。自治医科大学は、地域医療に従事する総合医の養成を目的とした大学ですので、将来的には自分の地元で働くこともできますし、医師として地域に還元することができたらいいな、という気持ちからこの大学を目指しました。現在は医学のなかでも、解剖学や遺伝などについて学んでいます。

生まれは愛知県ですが、父の仕事の関係で1歳の頃から青森県の六ヶ所村で、小学校卒業まで育ちました。中学からは公文国際学園に進学して、それからはずっと親元を離れての寮生活です。

公文国際学園卒業生

私が医師を目指そうと思ったきっかけは、六ヶ所村で地域医療に従事されている医師の松岡史彦先生の存在です。松岡先生は患者さん一人ひとりに丁寧に向き合う、とても頼りになる先生で、自分もそういう医師に憧れて現在の進路を選択しました。
自治医科大学の存在を知ったのは、松岡先生が院長を務める六ヶ所村医療センターの船越樹先生に教えていただいたからです。
松岡先生と船越先生はいつでもフレンドリーに接してくださって、出会いのきっかけは患者と医師という関係でしたが、それを越えて節目節目で私も近況報告をしたり、いろいろご指導をいただくようになりました。

――公文式学習は小学1年生から始められたそうですね。

私の母が指導者をしている教室で学びました。
元々は父が子どもの頃に公文式を学習していて成績も良かったので、私にも公文式をやらせたかったそうです。ところが私が小さい頃は六ヶ所村に公文式の教室がなくて、父は教室のある地域への引っ越しも考えていたほどでした。すると母が、「それだったら私が教室をやる」と公文式教室を開設したのです。近くに公文式教室がなかったこともあり、母の教室には結構遠くから通ってくる生徒もいました。

中学からは公文国際学園に進学して中高も公文式学習を続けたので、それも合わせると最終的には高校3年生までKUMONのお世話になりました。

私が公文式学習で身について役に立ったと思うことが2つあります。
一つ目は机に向かうことへの抵抗感がかなり薄いこと。自分の集中力は人並みだと思っているのですが、机に向かう時間は、とくに大学受験期はわりと長い方だったかなと自負しています。集中力を量でカバーした、という感じでしょうか。
二つ目は、公文式の自学自習のなかで、自分で計画を立て順序だてて取り組むことが身についたことです。特に自分で計画を立て実践してそれを振り返って……ということが小さい頃から習慣づいたことは、その後も勉強や学校の行事などに取り組むときに、とても役に立ちました。

――公文国際学園に進学されたのは、どのようなきっかけだったのですか?

小学5年生ぐらいの頃に、両親が公文国際学園のことを紹介してくれました。両親は地元の学校に進学するより、寮生活で全国から来た様々な背景を持つ人たちと出会ってほしいという考えがあったようです。公文国際学園のパンフレットを見ると、体育祭の写真が大きく写っていて、それを見てすごく楽しそうだと直感しました。

小学6年生の時には、公文国際学園で行われたJフレンズセミナー(KUMONでがんばる仲間に出会えるイベント)に1泊2日で参加しました。その時にすごくレベルの高い人たちがまわりにたくさんいて刺激を受け、そういう同級生が全国から集まるような学校だったらぜひ行きたい、と入学したい気持ちが固まりました。

うちの両親は、私のやりたいことをわりとなんでもやらせてくれたと思います。公文式学習を始めたのも、公文国際学園へ進学したのも親のすすめではありましたが、「周平の行きたいところだったら行くといいよ」と、いつも私を信じて応援してくれました。
中学からは寮生活でしたが、両親は「これまでと違う環境でもきっとできると思うから、安心して行っておいで」と、背中を押してくれたこともありがたいですね。

中学入学直後の6月に最終教材終了した同級生も!
公文国際学園卒業生高校3年の寮スポーツ大会(中央の紺色Tシャツが三谷さん)

――公文国際学園に入学されて印象深かった思い出はどんなことでしょうか。

中学入学直後から、とてつもない同級生がいることに驚きました。入学した年の6月には公文式数学の最終教材(高校数学課程)を終わらせて、9月には研究教材(大学教養課程相当)も全部終わらせてしまうような生徒でした。その他にもすごいと思える生徒がたくさん集まっていて、それが入学直後で一番の衝撃でした。

また寮生活については、学校生活全体を通してすごく密な時間で楽しかったというのがあります。日常生活も含めて、親よりもたくさんの時間を一緒に過ごしますから。一生の友だちと言える仲間を作れたのが大きな財産になっていると感じます。

公文国際学園卒業生模擬国連での写真(左が三谷さん)

――公文国際学園の魅力はどんなところにありますか?

生徒の自主性を尊重して学校行事などが行われているところです。たとえば体育祭では、私は中学2年生から実行委員会に関わっていましたが、生徒主体で動いていることを実感しました。

中学3年生のときには、生徒主体で日本文化体験という宿泊行事があるのですが、その企画立案は中学2年生の時からはじまり、宿泊学習後、成果発表のため準備を行い、7分ぐらいのプレゼンテーションをスライドにまとめて発表する機会もありました。

公文国際学園で行われる模擬国連の経験もすごく印象に残っています。生徒それぞれが担当国の立場になってその国のことを調べます。例えば私が参加したある模擬国連ではブルガリアを担当したので、ブルガリア大使として自分の国の意見を主張し、他の参加者と議論を繰り返しました。

模擬国連には中学1年生のときから参加し、最初はただ質問を1回するだけなのに、足が震えて体中から汗が出て、何を言っているのか自分でもわからないぐらいの緊張がありました。けれども何回もそうした機会に取り組んでいくうちに、いつの間にか人前で発表する時もそれほど緊張しなくなって、意見を発表する前の準備をどうすればいいのか、というようなことも身についていきました。

他には、先生との距離が近いことが特徴かもしれません。医学部受験の面接対策も校長先生に協力いただいたり、大学受験へのサポートがとても手厚いところは公文国際学園の魅力だと思います。

――卒業後の現在は、公文国際学園の「学習サポーター」の活動をされているそうですね。

学習サポーターは、2021年度卒業の私たちの代から始まった在校生をサポートする取り組みです。学習サポーターの仕事はおもに3つあって、一つが公文式学習の採点です。今はパソコンを通じてオンラインで行います。もう一つは、在校生に向けて、やる気につながるメッセージをオンラインで伝える機会をいただいています。

また、交流会で、私たち学習サポーターと生徒たちが直接対話を行う時間も作っています。交流会で私たちが接するのは中学1年生と2年生です。中学生のこの時期に5つ6つ年上の私たちの経験を伝えられる機会があって、生徒たちがそこから何か感じて、学園生活のやる気につながるのであれば、それはすごくいいなと感じています。

私は中高の6年間を過ごした経験から、中学1、2年生のうちはまだ時間がたくさんあるけれど、学年が上がるにつれて学校行事などでどんどん自分の時間が作れなくなるよ、だから公文式学習は早めに進めた方がいいよ、といったことなどを伝えています。

チャンスを見つけてたくさんのトライを

――今後、三谷さんが取り組んでいきたいことについて教えていただけますか?

今後の学生生活を通じて、自分が将来どうやって働いていきたいかというイメージをより具体的に持てるようになりたいです。地域医療に関わることは現在の目標ですが、実際はたくさん困難なこともあると思います。そんななかでの働き方を大学4年生からの実習が始まるなかでイメージをつけられたらと考えています。私が子どもの頃からあこがれる松岡史彦先生にもご指導いただきながら、自分なりの将来のありようを見つけていきたいです。

公文国際学園卒業生

――KUMONの先輩として、公文式教室で今まさに学んでいる子どもたちへのメッセージをいただけますか?

公文式学習は努力の量で到達できる地点がまったく違います。私は、数学を中学1年で修了した後スランプになってしまい、英語を高校1年、国語を高校3年で修了しましたが、学校行事や受験勉強と両立させながら頑張りました。皆さんもぜひ一生懸命に取り組んで、最終教材を目指して先に進んでほしいと思います。

とはいえ、私の場合はゲーム機も持っていませんし、皆が読むような漫画も読まずに育ってきました。友達が当たり前のようにしてきたことをしていなかったり、知っている話題を知らなかったりするのは、寂しいこともあります。ですから、バランスですね。大学に合格できたのは公文式学習のおかげですけれど、勉強する時は勉強する、遊ぶ時は遊ぶ、そのメリハリが本当に大事なのだろうと思います。

そして、チャンスを見つけていろいろなことにトライしてください。私の場合は中学高校の時にさまざまな学校行事の実行委員に積極的に関わりました。いろいろなことに挑戦すれば、その経験がいつか必ず役に立つ、ということは伝えておきたいです。

関連リンク

<公文国際学園での同級生> KUMONの取り組むSDGsを考える④前編|KUMON now! KUMONの取り組むSDGsを考える④後編|KUMON now! 

<公文国際学園の行事> 公文国際学園-日本文化体験|KUMON now! 公文国際学園のオンライン英語版模擬国連2021|KUMON now! 公文国際学園

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