「夢」「学び」を支えるKUMONの「いま」を伝えます

記事検索
Vol.031 2014.04.08

ジグソーパズル

くもんのジグソーパズルの楽しみ方
プリント教材と同じ”ちょうど”という考え方が活きてきます

くもんのジグソーパズルは1984年の発売以来、1歳のお子さんでも楽しく遊べる教育玩具として、子どもたちに愛されロングセラーを続けています。そのヒミツを開発担当者自らがレポートします。

目次

社内からも卸問屋からも「コレ、売れるの?」と心配された販売開始当時

くもんのジグソーパズルは今から30年前、1歳くらいの小さなお子さまでも楽しく遊べるよう、2ピースからスタートする教育玩具として販売を始めました。けれども、「たった2ピースのジグソーパズルが市場に受け入られるだろうか?」、「ほかのメーカーは1,000円もしない手ごろな値段で買える商品を販売しているのに、1箱に数種類のセットが入っているとはいえ2,000円(当時)という価格設定は高すぎるのでは?」といった声が社内にあったのは事実です。

社内でこうですから、卸問屋さんから「こういうのは売れないんじゃないかな」と言われることが、販売開始前にはありました。それでも発売にふみ切ったのは、われわれには「売れる!」という密かな自信があったからです。その自信の源は、ジグソーパズルの開発時に何千回とくり返した、お子さんたちへの商品モニター時に見た、「できた!」ときのたくさんの嬉しそうな笑顔でした。

そして、販売開始。しばらくは商品が動かず、卸問屋さんからの発注の電話も少なく、「なぜ売れないのだろう…」と密かな自信も揺らぎはじめたころ、ある卸問屋さんから1本の電話をいただきました。「いやぁ、コレ売れないよねと思っていたんだけど、幼児のお客さんが多い小売店から、けっこうな数の追加注文があって、ビックリ。遊んだ子どもがほんとうに喜ぶみたいだよ」。心にしみる言葉でした。嬉しかったです。それから今日まで、くもんのジグソーパズルは、多くのオモチャ屋さんの一角に置き続けていただいています。

ピース数の多少ではなく、楽しく最後までやり遂げることが大切

ジグソーパズル

発売してすぐのころのエピソードです。日曜日にデパートで、くもんのジグソーパズルで遊んでもらうイベントを開催していたときのことでした。4歳のお子さまを連れたお母さまが売り場にやってきました。お母さまは「ちょっと前までは50ピースくらいのむずかしいものまで組むことができましたけれど、今は飽きてしまって全然やろうとしないんです」とのこと。発売前の商品モニターのときにも同じようなケースがありました。

そこでお子さまには9ピースのジグソーパズルをやってもらいました。しばらくぶりなのか初めは時間がかかりましたが、しばらくして「できる!」手応えが分かってくると、夢中になりはじめ、「オモシロイ!」を連発し、9→12→16→20とピース数が多いものを完成させていきました。「もっとやりたい!」と時間がたつのも忘れて、違う図柄のパズルにも挑戦してくれました。そして、20ピースを完成させるころには、「できた!」という自信に満ちた表情に。しかし、その様子を見ていたお母さまは「あれくらいの少ないピース数はできるのが当り前ですよね」と話されるのです。

こうお伝えしました。「ジグソーパズルで楽しく遊ぶのが第一ですから、ピース数の多いものをすることがいいのではないと思います。楽しく、最後までやり遂げられる、その子の今の状態に合ったピース数を選ぶことが大切です。楽しく遊ぶのをくり返していくうちに、パズルを完成して得られる達成感を何度も体感し、自信や積極的な取り組み姿勢が育っていくのですから」。ジグソーパズルにもKUMONのプリント教材と同じく、その子に“ちょうど”のピース数があると考えています。

するとお母さまは、ジグソーパズルで遊んでいるわが子の様子を真剣に見てくださるようになりました。そして、帰り際にこう話されたのです。「ピース数が多いことがいいとばかり思い込んでいました。でも、きょう、わが子の様子をよく見ていたら、“できる”という体験で自信をつけていることがよく分かりました。大切なことを教えていただいてありがとうございます」。お母さまが手にしたデパートの紙袋には、くもんのジグソーパズルが何種類も入っていて、この商品を作ってよかったなぁとしみじみ感じました。

“ちょうど”のピース数で遊べば「自己肯定感」も育まれる

現在市販されているジグソーパズルには大きく2種類あります。ピース数が多く完成までに時間がかかるものにチャレンジし、完成させて飾る大人向け。もう1種類は、何度もくり返して遊ぶ、ピース数の少ない子ども向けです。

くもんのジグソーパズルは、1ピースのはめ絵パズルからはじまり、2~234ピース、8ステップ・22段階がラインナップされています(2016年8月現在)。ピース数の少ないものからスタートし、絵柄を確実に完成していくことにより、無理なく集中力や作業力を伸ばすことができます。こうした多段階のピース数にしているのは、むずかしすぎず、やさしすぎない“ちょうど”のピースで遊ぶことをくり返しながら、自発的に取り組むことが大切だと考えているからです。そして、このことで、「子育てや教育でいちばん大切」ともいわれる自己肯定感も育まれるのです。それが、この30年を通して、お子さまたちからわれわれが学んできたことなのです。

子どもを中心にした玩具開発、そのための商品モニター


くもんのジグソーパズル ラインナップ

KUMON TOY(クモン トイ:くもんの知育玩具シリーズ)の開発ポリシーは、子どもたちに商品で遊んでいただくということをイチバンに考えていることです。そのためにモニターをくり返しながら、子どもたちの笑顔や得られた検証結果をベースに玩具を開発しています。また、「夢中で遊べること」「できることや知識が少しずつ増えていくこと」「できた!という達成感がたくさん得られること」を大切にしながら玩具を作っています。楽しく、くり返し遊んだ結果として、子どもたちはさまざまな能力を身につけていくからです。


関連リンク くもんのジグソーパズルシリーズ プレゼントにおすすめの知育玩具|KUMON now! KUMON PARK オープン!|KUMON now! くもんの小学生向けドリル|KUMON now! 「わごむパターンボード」子どもの成長にこだわった知育玩具開発ストーリー|KUMON now!

    この記事を知人に薦める可能性は、
    どれくらいありますか?

    12345678910

    点数

    【任意】

    その点数の理由を教えていただけませんか?


    このアンケートは匿名で行われます。このアンケートにより個人情報を取得することはありません。

    関連記事

    バックナンバー

    © 2001 Kumon Institute of Education Co., Ltd. All Rights Reserved.