育児ストレスを感じなかったのは
公文のおかげ
![]() 『我が家はこうして読解力をつけました』より 2020年度版 くもんのすいせん図書 |
子育ての日々は、慌ただしく過ぎました。大人として社会から取り残されたように感じ、あっという間に1日が終わるので寝る時にむなしくなることがありました。そんな日々を救ってくれたのが公文でした。公文の先生から絵本や童謡を勧められ、せっかくなら目標があったほうがいいと、「3歳までに絵本を1万冊読み聞かせ、童謡を1万曲歌い聞かせよう」と決めました。
10冊の絵本を読むのが日課となり、子どもたちはもちろん、私自身も楽しくなってきたのです。童謡も、自分の子ども時代を思い出したり、日本の四季の美しさ、日本語の美しさを改めて感じたりと大人としても充実感がありました。育児ノイローゼにもならず楽しく子育てができたのは公文のお陰です。子どもたちも、「公文で身につけた計算力、読解力が役に立った」と今でもいっています。
学力というのは、基礎学力の上に小学校の内容が乗り、その上に中学が、さらにその上に高校、と乗っていくので、下の基礎学力がしっかりしていないと、どうしても上はぐらついてしまうのです。小学校6年間の学力も非常に大事ですが、その前の時期、つまり6歳までにいかに育てるかがより大事ではないかと思いました。0歳〜6歳に楽しくひらがなやカタカナを身につけることができれば、小学校にスムーズに移行でき、楽しく通えるのではないかと思ったのです。
とはいえ、私が自力で教えるのは難しく、いろいろな幼児教室を考慮した結果、公文に決めました。教材の大きさや量も年齢に応じて適切ですし、色がきれい。小さな子どもの目線に立っていて使いやすく、子どもに一番寄り添っていると感じたからです。毎日ちょっとずつ成長できるシステムも良く考えられていると思います。子どもたちも楽しそうに取り組んでいたので、公文を“芯”にして育児をすることにしました。
公文を「続けられない」という方がいますが、公文でやるのは絶対に必要な基礎の部分。途中でやめてしまっては、もったいないです。公文をやめても結局は学校でやらざるを得ないのですから、取り組みやすい教材を上手に使ったほうがいいと思います。
公文を続けるには、「楽しくやる」ことに尽きます。それには子どもの性格や好みに合わせて工夫することが必要です。わが家でも4人の子どもに合わせて、色を塗ったりシールを使ったりとやり方を変えていました。
早期教育は必要ないとの声もありますが、早期に取りかかることで、わが子の苦手や傾向を早めに把握することができます。それがその後の子育てや受験のとき、手伝ったり教えたりすることにとても役立ちました。きょうだいでも子どもはそれぞれ違うんだと、一人ひとりに向き合う覚悟もできるようになりました。