OB・OGインタビュー
Catch the Dream - 夢をかなえる力

2017/07/07更新

Vol.045

国連UNHCR協会 島田祐子さん  前編

どんなに難しい問題でも
プロセスを踏めば解決できる
自分は何ができるのかを考えてみよう

島田 祐子 (しまだ ゆうこ)

京都生まれ横浜育ち。地元の公立小・中・高を卒業後、都内の大学にて社会学を学ぶ。卒業後は外資系金融機関に就職、企業のM&Aの提案書作成などに携わり、結婚を機に退職。育児をしながら在宅で企業レポート作成などに従事。その後コンサルティング会社や税理士法人などを経て、2014年から国連UNHCR協会に勤務。現在は企業や団体などの法人を中心に普及活動を担当する。

紛争や迫害などで故郷を追われた人びとを支援するUNHCR(ユーエヌエイチシーアール:国連難民高等弁務官事務所)。本部はスイス・ジュネーヴにあり、活動は各国政府の拠出金のほか、個人や企業など、民間からの寄付によっても支えられています。その民間への広報・募金活動を行う日本の公式支援窓口が、島田さんが勤務する特定非営利活動法人国連UNHCR協会です。外資系企業でキャリアを積んできた島田さんが、転身を図ったのにはどのような背景があったのでしょうか。日本では遠い話になりがちな「難民支援」。島田さんが見出した、そこに関わることの意義、自らのやるべき仕事観について、UNHCRの役割なども含めてうかがいました。

“Nobody Left Outside”を合言葉に
支援が必要な人びとに寄り添う

島田祐子さん
©UNHCR/Ivor Prickett

今、世界ではシリアや南スーダン、イエメンなど各地で紛争が多発しており、多くの人が故郷を追われています。国連機関のひとつであるUNHCRは、こうした紛争や、宗教・国籍・政治的な意見が違うことによる迫害などが原因で、国外に避難しなくてはならない「難民」と呼ばれる人々、また同じ理由で国内で避難生活を送る「国内避難民」と呼ばれる人々を保護・支援しています。

2016年からは“Nobody Left Outside”(誰も取り残さない)という世界的なキャンペーンを開始し、難民のためのシェルター提供のための資金援助を呼びかけています。シェルターの概念にはテントや仮設住居、都市部に居住する難民・避難民のための家賃補助などさまざまな形が含まれますが、いずれも人が暴力や迫害による肉体的・精神的ダメージから回復し、未来を考え始めるために必要な基盤となるものです。

こうした活動を支えるには人と資金が必要です。日本にはそのための機関が2つあります。ひとつは国連機関である「UNHCR駐日事務所」。主に日本政府との窓口を務めています。もうひとつが、私が所属する「国連UNHCR協会」です。UNHCRの民間向け公式支援窓口として、UNHCRの活動や難民問題を知っていただくための広報活動をしたり、日本の個人や企業・団体などに支援を呼びかけたりしています。UNHCR駐日事務所と国連UNHCR協会は、情報を共有し、緊密に連携して業務にあたっています。

国連UNHCR協会の中で、私は日本の企業や団体などに対して、支援のお声がけをするチームに所属しています。企業による支援の形は、資金提供に限らず、難民の雇用や、本業を活かした事業協力や広報協力などさまざまです。

たとえばユニクロを運営するファーストリテイリングでは、2006年から「全商品リサイクル活動」を通じて回収した衣料を世界中の難民・避難民に届けています。札幌に本社を構える富士メガネは1983年から社員による「海外難民視力支援ミッション」を通じて難民の視力検査と眼鏡の寄贈を続けています。

近年、日本では多くの企業がCSR(企業の社会的責任)やCSV(共通価値の創造)への対応を積極的に行っています。そういった部署への働きかけを通して、難民問題を一緒に考え、行動していきませんか、とご提案するのが私の主な仕事です。

外国に興味を持つきっかけとなった子ども時代の経験とは?

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