手書きの年賀状で「人のぬくもり」や
「温かい気持ち」を
年賀状を出す文化が生まれたのは郵便制度ができた明治時代以降ですが、もともとの原型は江戸時代で、もっと古くは奈良時代にもあったと言われています。最近では、メールで新年のあいさつを送る方もいらっしゃるとはいえ、昨年の年賀状の発行数は28億枚にものぼります。
年賀状の中に一言でも手書きのメッセージがあると、人のぬくもりや温かい気持ちが伝わってきます。書かれた文字がていねいできれいだとなおさら気持ちが伝わってくるもの。「新しい年を無事に迎えました」「今年もいい年にしましょう」など相手のことを思い、今年初めてのあいさつをすることは、日本の文化の良さのひとつでもあります。
公文書写の教材は、実用的な書式について、整った字形や適切な配置で体裁よく書く力が身につくように作られ、どなたでも美しく整った文字や文章が書けるようになるための秘訣が満載です。今回は、年賀状をきれいに体裁よく書くためのポイントをお伝えいたします。
はがきの表書きのポイントは「書く順番」と「位置」
まずは、はがきの表書きのポイントを紹介します。ポイントは、「書く順番」と「位置」です。
【はがき表書き】
ペン習字D教材より![]() |
筆ペンH教材より![]() |
-ポイント-
1.①あて名→②住所→③差出人名前→④差出人住所の順番に書く。
2.あて名ははがきの中央に書く(郵便番号の最初の2つの間くらい)。
3.「様」は少し大きめに。
4.住所は郵便番号の下1ケタと2ケタの間あたりから書く。あまり右端にならないように。
5.差出人名前と差出人住所は、差出人の郵便番号の幅を目安に書くとよい。
6.住所はあて名より下がらないほうがバランスよく見える。下がる場合は2行に分けて書く。
はがきの裏書きのポイントは「字配り」
年賀状では、お祝いの言葉である<賀詞(がし)>と、「お世話になったことへのお礼やあいさつ」「今後の指導や支援をお願いする言葉」「相手の健康や繁栄を願う言葉」などといった<本文>とで構成されます。それぞれの大きさや、文字や行同士の間と余白、天地左右の空間などに気をつけて字配りすると全体が整います。
ペン習字H教材より![]() |
筆ペンE教材より![]() |
-ポイント-
1.①賀詞は大きめに書く。行頭や行末に変化をつけて書く場合、となり合う行同士の文字がなるべく同じ高さにならないよう、変化に配慮して書くとよい。
2.②本文は賀詞よりも小さめにする。
3.③日付は「元旦」または「一月一日」とする。年号は和暦でも西暦でもよい。
4.文字や行同士の間、余白に気をつけて字配りすると全体が整う。天地左右の空間については、天よりも地の空間を少し広く、右よりも左を少し広くとるとよい。
年賀状はできれば元旦に届くようにしたいものです。例年、12月25日までに投函すれば確実に元旦に届けてもらえます。出していない方からいただいた場合は、できれば松の内(一般には1月7日)までに返信を届けるようにし、その時期が過ぎると「寒中見舞い」として出します。
来年の年賀状は相手のことを思い、気持ちをこめた年賀状書いてみませんか。
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