第1回:子どもの家庭学習の現状と母親が思い描く理想の家庭学習の状態について※
第2回:調査から見えた「家庭学習をうまくいかせるための3つのポイント」※
最終回:家庭学習が「うまくいっている」家庭から学ぶ、親の観察ポイントとは?(今回)
※第1回、第2回の調査結果は、記事末尾の関連リンクからご参照ください。
家庭学習が「うまくいっている」ママは、
子どもの学習を複数の視点から見ている
【調査概要】
調査方法:インターネット調査 調査対象:小1~小3の子がいる共働き世帯の母親1,000人 調査期間:2015年8月28日~8月30日 |
家庭学習が「うまくいっている」と答えたママには、何か行動や意識に特徴はあるのでしょうか。それを探るために、わが子の学習状況や態度を、日ごろどのくらい把握しているかを調べてみました。
調査では17項目(表1)あげた観察ポイントから、該当するものを選んでもらい、選択した数によって、観察力が「高」(15個~17個)、「中」(11個~14個)、「低」(0個~10個)の3つの層に分類して比べてみました。子どもの観察力が「高」の母親は、82.6%が家庭学習が「うまくいっている」と回答していますが、「中」では65.3%、「低」では50.3%となり、観察力が下がるほど「うまくいっている」割合が低くなります。
以上の結果から、観察ポイントの数と、“家庭学習が「うまくいっている」こと”に、相関関係があると推測することができます(グラフ1)。
家庭学習が「うまくいっている」家庭は、わが子のどこに注目している?
わが子のどこに注目している?
親の観察内容としては、「わが子の得意・不得意を把握している」(89.6%)が最も高率でした。つづいて、「家庭学習をする場所は親の目が行き届く場所にしている」、「鉛筆の動きや文字の状態を確認している」、「わが子の宿題を把握している」が80%を超えていました。
家庭学習が「うまくいっている」家庭と「うまくいっていない」家庭を比較して大きく差が開いた項目は、「わが子がやる気になるポイントをつかんでいる」「怒るよりも褒めることを大切にしている」「家庭での学習にとりかかるタイミングを把握している」という3点でした(グラフ2)。
フリーアンサーから見るママの観察ポイントと対応
観察ポイントについてのコメントを見ると、半数以上の回答が子どものやる気や表情、とりくみ方などの「態度」に関するものでした。具体的な観察のポイントや親の対応例が書かれていたコメントをご紹介します。
「姿勢が崩れてくる、勉強に関係のない話をしてくるなど、集中力がなくなるタイミングを見計らって声かけをします。“あと○分で終わらせよう”とか“ここまでがんばろう”とか」
「何時までに終わりにするかを決めてやっている。終わったらゲームをしたいなどの目標をもってやっているかで集中力が違う」
「自発的に宿題や学習をしているときには“えらいね”とほめている」
「学習を始めるときにまず、今日やることを確認している。順調にできているか時々のぞく」
それぞれわが子の様子に気を配り、さまざまな工夫をされているようです。皆さんはどのような工夫をされていますか?
関連リンク 子どもの家庭学習調査(1)家庭学習の現状と理想|KUMON now! 子どもの家庭学習調査(2)家庭学習をうまくいかせる3つのポイント|KUMON now! 共働き世帯「家庭学習」に関する調査|プレスリリース