小さなロゴの中に、
いかに「伝えたい想い」を込めるか
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私は、ブランディングデザインといわれる、企業や商品が持つイメージや想いを、デザインを通じて多くの人に伝える仕事をしています。分かりやすく言うと、企業のロゴをつくったり、商品のパッケージをデザインする仕事です。
ロゴは、名刺や商品、パンフレット、あるいは街中にある看板など、色々な場所に使われています。その小さなロゴに、経営理念など企業の「伝えたい想い」をしっかり込め、その想いを消費者に伝えたり、その企業で働く人の士気向上にもつながるように、強くもあり汎用性もあるようにデザインします。簡単ではありませんが、それがこの仕事の魅力でもあります。その企業の「顔」として長く使っていただけると、やりがいを感じます。
パッケージデザインについては、私はこれまでコーヒーや紅茶、お菓子など、スーパーやコンビニで並ぶ商品を中心にデザインしてきましたが、パッケージは消費者の「買う・買わない」を決定づける重要な要素です。一瞬のうちに判断されるので、より感覚に訴えていく難しさがあります。つい、手にとってみたくなる、そんなデザインをめざしています。
こうしたブランディングデザインをするにあたり、まず重要なのは、企業の想いや狙いをしっかり聞いて理解することです。ロゴやパッケージで何を伝えたいのか、その想いの中にデザインのヒントがあるからです。
そこからその想いをどう形にしていくかというと、その企業や商品に関する資料を集めるなどして情報をインプットし、デザインのスケッチをいくつも描きながら、イメージを膨らませていきます。クライアントからの情報だけでなく、街を散策したりスーパーの棚を見たりして、「こんなモノがはやっているんだな」など、生活者の目線で見て、肌で感じ取ることも大事にしています。