支援学級の子も「必ずできるようになる!」
![]() 大村報徳学園:岩元先生 |
大村報徳学園の岩元次郎先生は、同学園での公文式学習の推進役。岩元先生は「教室が楽しくて仕方がない」と言われ、子どもたちも公文式学習が大好きですが、ここに至る道のりは決して平たんではなかったと話します。
「私が入職した時はすでに導入から5年ほどたったころで、当時、職員の間で公文式への不満が起きていました。それは、『計算力だけつけてどうするの? 学力向上に即効性がないのでは?』というものでした」
その後も、園舎の建て替えなど施設内の都合で学習場所を確保できない時があったり、学校の部活動との兼ね合いで負担に感じた子どもたちから、公文式学習への不満の声があがったこともあったそうです。
「でも私は、公文式学習で伸びる子どもたちを見てきました。児童養護施設に入所してくる子どもたちは、さまざまな事情を抱えてやってきます。公文のプリントができたこと、そしてほめることを繰り返していくと、子どもたちは少しずつ自己肯定感を身につけていくんですね。虐待による発達障害を持った支援学級の子でも、学年を越えてできるように成長していくんです」このことが、岩元先生が同学園での公文式学習を続けていく原動力になったと言います。
また、学習進度がわかり、子どもたちの成長が共通認識されることで、ほかの職員から子どもたちの生活面での変化についても語られるようになり、同学園の職員の間でようやく公文式導入の効果とみられる正のスパイラルが生まれるようになったそうです。
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そして、岩元先生にとって大きな気づきの機会が、2016年に発生した熊本地震の後にありました。
「熊本地震の支援のための職員派遣で、私が10日間ほど熊本の施設に応援として勤務することになりました。それまでは私が学園に出勤する日に公文の学習時間を設けていたので、子どもたちは10日間学習できないことになる……だから子どもたちに、『先生がいなくても自分たちだけで宿題学習ができますか?』とたずねたら、『できる!』というんですね。そしてこの時、ちょうど教材の中身や採点の研修を全職員対象に実施した直後だったので、タイミングがよかったこともありますが、職員が協力して生活の場で公文の宿題をみてくれたのです。熊本への派遣が終わって帰ってきたら、ほとんどの子たちがちゃんと10日分の学習をしていました。子どもたちは『毎日学習したら忘れない、早く解けるようになった』と言ってくれたんです」
岩元先生が公文式学習の定着を確信できるようになったエピソードだと言います。このような積み重ねがあって、子どもたちはどんどん伸びて、学校の宿題もすぐ終わるようになり、大村報徳学園の職員全員にとって誇らしい出来事になったと話してくれました。
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