KUMONトピックス
Feature Report - 進化し続ける活動
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KUMONグループの活動  2016/11/29更新

Vol.184

就労支援としてのKUMON-
S&Jパンドラ(前編)  

障害のある人
“自信と誇りに満ちた働き手”

プロデュースしたい

障害者の就労には大きな課題が2つあるといわれています。ひとつは、就職そのもののハードルが高いこと。もうひとつは、せっかく勤めても離職してしまう。つまり定着率の低さです。公文式学習を導入している就労移行支援事業所「S&Jパンドラ」は、就職率はもちろん、定着率の高さでも評価の高い施設。その“定着率”にスポットをあてたレポートを、2回にわたってお届けします。

自律した学習、そして「自分も役立っている」という自信

さて、利用者さんたちの公文式学習への取り組み、実際の学習や指導の様子などをパンドラのスタッフのみなさんにうかがってみましょう。まず、公文主担当の中島さんです。

就労支援としてのKUMON-S&Jパンドラ 中島さん
中島さん

「公文式を導入した当初(2013年12月)は、利用者様には“ミスするのがいやだから、簡単なところをやって全部100点をとりたい”という傾向があったと思います。先の教材へ進める力があるのにためらってしまう…、ということでしょうか。けれど、がんばればがんばった分だけ先へ進める、先に進むことで“自分もできるんだ”という自覚や自信が出てくると、学習中の表情や雰囲気も変わってくるのです。“どんどん先へ進みたい”という方も増えました」

こう話す中島さんは、利用者さんたちのそういう変化にいつも驚かされるといいます。また、嬉しそうにこんなことも話してくださいました。

「でも、なにより良い変化だと思うのは、“ここの理解がちょっと不安なのでもう1回学習して、そのあとは2回ずつくらいの回数で学習していきたいです”と、利用者様ご自身が計画を立てて、きちんと申し出てくるようになったことですね。これまで、“ただわからないではなく、ここまでは理解できますが、ここからがわかりません”というように質問してくださいね、とアドバイスし、自分で考え、決めることを大切にしてきたのですが、それが身につき、自然にできるようになってきていると感じています」
 
この“自分で考え”“自分で決める”が学習の様子にも表れているようで、公文の時間は教材に鉛筆が走る音だけが聞こえるという、良い意味での緊張感が漂う空間になっています。まさに、みなさん“自律した学習”を実践されています。

 

「パンドラは仕事に就くための練習の場。自分がどこまでできるかのチャレンジをたくさんしてほしい」

つぎは、瀧川さんにうかがってみました。瀧川さんはパンドラのスタッフであり、公文担当でもあるのですが、同時に愛知県の福祉系大学の大学院生(博士課程)でもあります。日々のパンドラでの取り組みをご自身の研究にも生かされています。

就労支援としてのKUMON-S&Jパンドラ 瀧川さん
瀧川さん

「どんな人も必ず社会のなかでするべきことがある。わたしは常々そう考えていて、それを見つけるために、とくにコミュニケーションの指導に気を配っています。例えば、教材が先に進んで、ご本人が“できたぞ!”という表情のときには、“がんばりましたね”“以前よりずいぶんよくなってきましたね”と声をかけます。そのときの利用者様の嬉しそうで、自信にあふれた表情に、こちらが元気をもらいますね。

また、パンドラを疑似的なオフィスと考えていますので、公文の教材を提出する、受け取る、こちらの指導のアドバイスを聴く。いろんな場面で利用者様の態度や表情をよく見るように心がけています。どういう場面でも“素直さ”が大切だと考えていますので、そういう面に重きをおいてアドバイスしています」

パンドラでは公文をはじめ、就労支援のためのさまざまなプログラムのほかに、作ったり働いたりという実習もあります。そのひとつが石鹸づくり。この石鹸づくりは瀧川さんがメイン担当です。

「原料そのものから石鹸という製品をつくるので、会社や工場に就職したときを想定して、利用者様にいろいろな役割を割り振ります。場合によっては、ある工程の仕事をそっくり任せることもあります。そして、任された仕事を期待通りにできると、みなさん“自分は役立っている”“自分もできるんだ”という自信や自己肯定感をもてるようになります。これが就職するとき、仕事を長く続けるためにも、とても役立つと思います。

また、チャレンジする心も大切だと考えているので、いくつかの工程を束ねるリーダー的な役割をお願いすることもあります。それは、任せるよりもレベルが高い、期待を込めるという意味です。期待されることで、“よし、がんばってみよう”というチャレンジの気持ちが出てくるのだと思います。パンドラは仕事に就くための練習の場でもあるので、自分がどこまでできるかのチャレンジもたくさんしてほしいですね」

「就労移行支援事業所」とは
就労移行支援事業所は、障害のある方の就職をサポートする通所型の福祉サービス。身体、知的、精神、発達などの障害や難病の方も対象です。提供するサービス内容(支援プログラムなど)は事業所によって異なりますが、仕事に関する知識やスキルアップと就職活動のサポート、就職後も長く働き続けられるよう職場への定着支援も行っています。
*詳しくは、記事末尾の関連リンク『障害者の就労支援について』をご参照ください。 

関連リンク
就労移行支援事業所 S&Jパンドラ(Facebook)
『障害者の就労支援について』(平成27年7月、厚生労働省)

就労支援としてのKUMON-S&Jパンドラ 社会的自立をめざす方々に学ぶ喜び、成長する喜びを。
就労支援施設
導入目的は施設によって異なりますが、学力の向上と、態度面や生活面の変化は共通です。
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