KUMONトピックス
Feature Report - 進化し続ける活動
カテゴリーを表示

KUMONグループの活動  2013/10/15更新

Vol.007

就労支援としてのKUMON-就職するなら明朗アカデミー  

公文式学習
支援プログラムの中心に据え
就労実績が大きく向上
障害者の真の自立をめざして

「くもん」と聞くと、子どもたち向けの教室を思い浮かべる方がほとんどかと思いますが、児童養護施設や少年院、障害者の就労支援をしている施設なども対象に、「施設導入」という形態で教育サービスを提供しています。今回は就労移行支援事業所からのレポートです。

障害者一人ひとりの特性や適性を活かす「障害福祉サービス」


就職するなら明朗アカデミーの学習室。
凛とした雰囲気で、見学者は「模擬職場空間ですね」と
感想を述べるという

今年4月、民間企業での障害者法定雇用率が1.8%から2.0%に引き上げられました。しかし、実雇用率は1.69%(平成24年・厚生労働省集計)、法定雇用率達成企業も46.8%(前同)と半数以下で、障害者の雇用はまだまだの状況といえます。

では、法定雇用率が引き上げられれば、それだけ多くの障害者が就労できるのかといえば、なかなかむずかしいものがあります。これは健常者も同じですが、雇う側の会社は「どんな人なのだろう(能力や性格)」「うちの会社の業務に向いているのだろうか(適性)」といった心配が、勤める側にも「どんな仕事なのかな…」「自分にできるのかな…」などの不安が多いようです。そのため、障害者の就労には、雇用者数を増やすことと同時に定着率を高めるため、障害者一人ひとりの特性や適性を活かすことが大切と考えられています。

個々の障害者の特性や適性を活かすための就労支援施策として「障害福祉サービス」があり、その内容は形態別に「就労移行支援事業」「就労継続支援A型(雇用契約有)」「同B型(雇用契約無、旧授産施設)」「生活介護事業(生産活動あり)」の4つがあります。

※障害福祉サービスの詳細や就労データなどは、下段の関連リンクでご参照ください。

公文式学習を就労支援プログラムの中心に据え、就労実績が大きく向上

数年前から目立って高い就労データを示す就労移行支援事業所が現れました。千葉県成田市にある“就職するなら明朗アカデミー”(以下「明朗アカデミー」と表記)です。平成23年の厚生労働省の集計では、全国の障害福祉サービス全体から就労した割合は約3.6%(5,675人/約15万8,000人)ですが明朗アカデミーのそれは約67%(90人/135人、平成25年1月)となっています。

明朗アカデミーが実施している支援プログラムの3つの柱は、公文式学習・SST(社会生活技能訓練)・社会貢献活動ですが、「高い就労実績は公文式教材による学習指導を中心に据えたことが大きい」と明朗アカデミーの小澤啓洋学長は話します。

この高い就労実績はほかの障害福祉サービスの事業所で話題となり、見学が相次ぎました。そして、明朗アカデミーをお手本に、公文式を導入する事業所はこの1年間で全国10ヵ所に増え、来年3月までには20ヵ所ほどになる予定です。

個人別の継続的な学習指導が、自己肯定感を育み、人生を拓く基礎をつくる


就職するなら明朗アカデミー 小澤啓洋学長

明朗アカデミーの小澤学長に、公文式導入の経緯やその効果をお聞きしてみました。

Q. 公文式を導入する前は、ほかの事業所と同じく作業中心の支援プログラムだったと聞いていますが、どんなきっかけでプログラムを変えようと思われたのですか?

A. 「作業をしながら就労を目指すということに、ずっと疑問をもっていたんです。具体的には、例えば製品をきちんと組み立てるという作業をしながら、さまざまな業種の企業に就労できるようなスキルや能力を育てるという、2つの異なる目的が同じ時間・同じ空間にあることに悩んでいました。お客様(明朗アカデミーの利用顧客)はどうだろうかとうかがってみると、やはり同じように悩まれていたのです。そこで、高齢者福祉施設で公文式を導入し成果の上がっている施設を見学し、これだ!と思い、2012年4月から公文式の学習指導を中心にした支援プログラムを提供する別の事業所を作りました」

Q. 学習指導中心の支援プログラムに変えることに心配はありませんでしたか?

A. 「心配がなかったといえば嘘になりますが、新しいプログラムをスタートさせて、お客様に笑顔が表れ、元気に前向きになったことで手応えを感じました。そして、1か月後には、企業に就労するお客様がではじめ、ご本人からもご家族からも感謝され、公文式を導入してよかったと実感しました。お客様は障害の種別もレベルもさまざま、学力もお一人おひとり異なるため、個人別学習の公文式が合うんですね」

Q. 公文式の学習効果は、学力以外のものも大きいそうですが具体的には?

A. 「読み書き・計算の力がつき、仕事をするうえで役に立つことはもちろん、それ以上に大切な力もついていると思います。学習により、できることが増え、それが“学ぶ喜び”となります。これが、集中する・継続する・思考するといった力になり、さまざまな仕事をしていくベースになっているはずです。そして、この力はさらに自己肯定感につながっていきました。障害のある方たちは子ども時代の経験や体験から、どうせボクなんて何をしてもだめ……といった自己否定感をいだきやすいようですが、学習でできることが増え、それを認め・ほめられることで少しずつですが確実に自己肯定感を育てています。これは、とても重要なことで、これから自分の人生を拓くための基礎になると確信しています」

関連リンク
平成24年障害者雇用状況の集計結果(厚生労働省)障害者の就労支援対策の状況(厚生労働省)
就職するなら明朗アカデミー

就労支援施設や
フリースクールでの公文式
「学習」を柱として一人ひとりの成長を目指して、
公文式の学習が活用されています。
詳細をみる

 

関連記事

KUMONグループの活動  2019/03/05更新

Vol.298 就労移行支援施設での公文式導入

障害のある方々が成長する過程から、 職員たちも学び、成長する。

KUMONグループの活動  2015/10/06更新

Vol.106 就労支援としてのKUMON-諫早ワークスサテライト

“社会の役に立てる人” “その職場になくてはならない人” そんな人になってほしいと思っています 就労移行支援事業所、諫早ワークスサテライトでの公文式導入

KUMONグループの活動  2014/11/18更新

Vol.063 就労支援としてのKUMON-就労支援施設フォーラム

“就労移行支援”や “就労後の定着支援”への 公文式の活用 「第3回就労支援施設フォーラムin品川」より

KUMONグループの活動  2017/03/28更新

Vol.200 自立支援としてのKUMON

“なりたい自分になる”ためのサポート 学びを通しての自立支援 そして人生を拓く支援へ

KUMONグループの活動  2016/03/29更新

Vol.144 就労支援としてのKUMON-フォレスト

「“働きたい”を尊重し、育てています。 できることをじっくりと、 一緒に伸ばしていきましょう」

バックナンバー

調査・研究・アンケート  2021/09/14更新

Vol.415 公文式を導入している障害児・障害者支援施設での学習効果アンケート

障害児・障害者支援施設で感じられている 公文式学習の効果とは?

KUMONグループの活動  2021/09/07更新

Vol.414 KUMONレポート-子ども文化史料編

江戸時代の史料から子ども文化を研究 ~KUMONの子ども文化史料~

KUMONグループの活動  2021/08/31更新

Vol.413 スイス公文学園初!オンラインサマースクール

スイスという国と異文化を身近に感じ 学校生活を体験できる充実した3日間

KUMONグループの活動  2021/08/10更新

Vol.412 子どもの興味と世界の国々を関連付け、
より一層、世界について知りたくなる!

世界への興味を広げる 『くもんの世界地図パズル』

KUMONグループの活動  2021/08/03更新

Vol.411 浮世絵に描かれた江戸時代の学び「鳥つくし」

手軽に入手できた「物尽し絵」で 物の名前と一緒に読み方の習得も ~学びに使われた浮世絵~

KUMONトピックス カテゴリー別インデックス
記事アクセスランキング
おすすめ記事 Recommended Articles
OB・OGインタビュー
Catch the Dream 夢をかなえる力
NEW
Vol.081 前編
オアシススタイルウェア代表取締役
中村有沙さん
学びによって自分も世の中も変えていける 「妄想」が「現実」に変化していくことを楽しもう
Vol.080
ライター/翻訳者
堀越英美さん
「正しい母」でなくてもいい 自分も子どもも縛らずに 「おもしろい」と感じたことを掘っていこう
Vol.079
常葉大学造形学部
講師 村井貴さん
本当の学びは“外”にある 教科書やネットから飛び出して 外の景色を見に行こう
Vol.078
将棋棋士 谷合 廣紀さん
「楽しい!」と感じることを見つけて 自分を追い込まずにのびのびやろう
スペシャルインタビュー
Academic Milestones 学びを究める力
NEW
Vol.069 後編
特別対談 未来を生きる子どもたちのために②
生涯にわたって必要なのは 自ら「自学自習」できる力
Vol.069 前編
特別対談 未来を生きる子どもたちのために②
生涯にわたって必要なのは 自ら「自学自習」できる力
Vol.068
特別対談 未来を生きる子どもたちのために①
これから求められるのは 自ら課題を発見して解決できる人材
Vol.067
青山学院大学経営学部マーケティング学科 教授
小野譲司先生
「学問」とは「問いを学ぶ」こと 現場に行って自分の目で見て感じて 自ら問いを立ててみよう
KUMON now! フェイスブックページ
KUMON now!に「いいね」して、子育てに役立つ情報を受け取ろう!