難しいことでも着実に続けていけばなんとかなる
そう思えるのは公文のおかげ
小学生のころ、公文と平行してハマっていたのが、プログラミングです。子どもの頃はファミコンが流行っていましたが、家庭の方針で買ってもらえなかったので、親戚から譲ってもらった古いマイコンでゲームを自作していました。プログラミングで三角関数を使うこともありましたが、すでに公文の数学で学んでいたことが役立ちました。
公文は中学生くらいまで続けましたが、部活が忙しくなったため、この頃やめることに。部活はオーケストラでバイオリンを担当。初心者でしたが、「やり続ければなんとかなる」と信じて、パートリーダーまで務めました。
高校に入っても引き続き公文の貯金で、あまりがんばらなくても勉強はなんとかなったので読書に時間を費やすようになりました。公文の先生に声をかけられて、数学専門で採点する公文のアルバイトをしていたのもこの頃です。当時の愛読書は、フランスの作家ボリス・ヴィアン。独創的な言葉遊びや前衛的な表現のある小説を好んで読んでいました。大学は文学部へ進み、引き続き読書三昧。卒論はブラックユーモアというくくりで語られる各国の作家の笑いのセンスを考察し、「ブラックユーモア論」としてまとめました。
就職氷河期の頃に大学を卒業し、アルバイトを経てIT系の出版社で正社員になりました。趣味でウェブサイトを作っていたのを面接官に見つかり、当時は個人でサイトを作る人も少なかったので面白がられて採用されましたが、特にキャリアを目指したわけではなく、流れに任せて「好きなことをして生きよう」なんて考えていましたね。
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結婚退職して、出産後は派遣社員などをしながらネットに記事を書くようになり、今はフリーランスとして独立しています。書いたものに対して、SNSなどでダイレクトに反響がわかるのが、会社勤め時代にはなかった楽しさです。そして、やりがいにもつながっています。
難しいテーマを依頼されることもありますが、「時間をかけて調べればなんとかなる」と思って挑戦することにしています。その根底には、「難しい問題でも着実にやっていけば、わかる日が来る」という経験を公文で身に付けていたことがあるかもしれません。それがなければ「こんなに難しいの、わからない」と、いろんなことをシャットアウトしてしまっていたのではないかと思います。