心から「好き!」と思えることをして
自分の人生を楽しもう
研究はエンドレスですが、自分が研究していることを学生に紹介できるのはうれしいですね。単位を取るために学ぶのではなく、楽しいから学んでほしい。そうしてきちんと調べて学びを自分のものにしている学生は、発表するときに輝いて見えます。本人も楽しんでいるから、聞いている人も楽しくなります。
ゼミでは自分の好きなテーマを見つけて楽しく卒論を書けるように、それから自信をもって話ができるように意識して教えています。研究者になるのは100人か200人に1人くらいでしょうが、研究者にならなくても、自分のための学びになればいいと思っています。
たとえばゴッホについて研究していた学生が、卒業して関係のない仕事をしたとしても、休みでアムステルダムのゴッホ美術館に行ったときにゼミを思い出したり、素晴らしいからと自分の子どもも連れて行こうと考えたり。そうして、日常の中でフランス文化や日本文化を伝えていってくれればいいと思います。
いま、「何がやりたいかわからない」という学生や夢をもっていない子どもや若者も少なくありません。でも、夢がないと人生つまらない。わたし自身は一生、日本文化を研究し、それを本にまとめて西洋人にもっともっと紹介していきたいですね。わたしは夢ばかりもっていて、寝る前に頭の中で明日やりたいことを考えると、朝は4時半とか5時に起きてしまう。昼間は一生懸命やりたいことをやるので、夜は12時前には寝てしまいます。
どんな夢でもいいと思います。好奇心をもちながら、心から「好き!」と思えることをやって、自分の人生を楽しんでください。
![]() |
前編のインタビューから -フランス生まれの小山先生が浮世絵に関心を持ったきっかけとは? |