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Feature Report - 進化し続ける活動
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KUMONグループの活動  2023/02/21更新

Vol.472

KUMONの取り組むSDGsを考える⑤前編  

いまが歴史の転換点
持続可能な未来に向かって
意識・発想の転換を

2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標が「SDGs(=Sustainable Development Goals)」。こちらの企画では、各界のオピニオンリーダーや実践者の方々をお招きして、公文教育研究会のSDGs委員会・アンバサダーメンバーの社員との対話を通じ、教育を通じて社会の課題解決へのグローバルな貢献を目指すKUMONの取り組みへの理解を深めていきます。
今回のゲストは、元・国際連合日本政府代表部大使・次席常駐代表の星野俊也先生。国連の舞台や模擬国連に関わるエピソードをはじめ、SDGsの本質にせまるお話、恩師である緒方貞子先生が唱えた「人間の安全保障」が、「公文の理念」にも通じる点についてもお話しいただきました。

星野 俊也(ほしの としや)

群馬県出身。上智大学在学中に米国オールド・ドミニオン大学に留学、模擬国連の活動に感銘を受けて日本に持ち帰る。東京大学大学院総合文化研究科に在籍中、在米日本大使館専門調査員に就任。プリンストン大学客員研究員、日本国際問題研究所主任研究員などを経て大阪大学大学院国際公共政策研究科教授に就く。大阪大学では副学長も務める。国際連合日本政府代表部には公使参事官(2006年から08年)及び大使・次席常駐代表(2017年~2020年)として2回在勤。2023年1月からは国連システム合同監査団(JIU)監査官に就任。専門は、国際政治学、国連外交、地球規模課題、持続可能な開発、SDGs/ESG、平和構築、人間の安全保障。

公文教育研究会 会談参加メンバー(敬称略)
事業開発本部 渡邉
東京WEST事務局 荒居
法人事業部 村橋

子どもの頃の趣味が世界に目を開かせてくれた
KUMONの取り組むSDGsを考える

星野 俊也先生(以下、星野):
皆さん、本日はよろしくお願いします。
私は大阪大学大学院国際公共政策研究科の教授として長らく活動しておりましたが、2022年末に退職して、2023年からはスイス・ジュネーブの国際連合欧州本部で、国連システム合同監査団(JIU)の監査官という立場から国際連合の監査の仕事に就くことになりました。
大阪大学では研究者として国連についてずっと研究しており、2017年からは国連大使という、日本側の政府代表として関わっておりました。国連監査官になると、今度は国連のシステムのなかから国連に関わることになります。ただし、この仕事は国連のなかにいてもあくまでも独立した特別職なので、国連諸機関のガバナンスやマネジメントの監査、要は国連がちゃんと果たすべき役割を効率よく果たしているかをしっかりとチェックする仕事なのですが。

事業開発本部 渡邉(以下、渡邉):
ジュネーブですか。私はスイス公文学園高等部で、17年間校長をしておりました。現地では生徒たちを連れて、先生の恩師であられる国連難民高等弁務官の緒方貞子先生とも会談させていただいたこともあります。

星野:
そうでしたか。緒方先生は私が上智大学の学生だったときから大変お世話になりました。大学2年生のときですが、教室に颯爽とあらわれたときの姿は今も覚えています。結婚式の主賓としてスピーチもお願いしましたし、その後もずっとご指導をいただきました。

―― そもそも先生はどのようなご経緯で現在の道に進まれたのでしょうか。また、緒方貞子先生とのエピソードもぜひお聞かせいただけますか。

星野:
私は群馬県伊勢崎市で生まれました。ご存知のように群馬県は海のない県です。小さい頃から海の向こうへの憧れのようなものを持っておりました。
その当時の趣味は切手収集。友だち同士で切手を交換したりもするのですが、日本の切手だけでなく、知らない間に世界の切手も集まるんです。その頃は聞いたこともないような国の切手を意識して集め始めると、図柄はカラフルですし、いろいろな国の文化や歴史や自然、景色が描かれている、そこにすごく心惹かれました。ですから切手収集の趣味が、世界に向けて目を開かせてくれた最初のきっかけです。
そしてもうひとつが英語です。実は子どもの頃から同級生たち4、5人と一緒に家庭教師について英検合格を目指して将来に備える実践的な英語を学んでいました。おかげで小学校卒業時には3級、高校卒業までには1級を取得できました。
私の少年時代はまだ外国人が身近ではありませんでしたが、毎年夏休みになるとその家庭教師と勉強仲間と一緒に軽井沢まで出かけていました。夏になると避暑で軽井沢に来られる外国の方が多くおりましたので、そうした外国の方々に手あたり次第話しかけて英会話をしていたのです。そんなことをしているうちに自然と「英語を使って何か仕事がしてみたいな、できれば世界とつながる仕事がいいな」と思うようになります。

 

転機となった緒方貞子先生との出会い

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