「ネイティブ・イングリッシュ」から「ベーシック・イングリッシュ」の時代へ
![]() 帯野 久美子 氏 |
はじめに、翻訳や通訳の専門会社「インターアクト・ジャパン」の代表取締役であり、和歌山大学の理事・副学長、大阪市教育委員なども歴任し、中央教育審議会の委員も務められている帯野(おびの)久美子氏より、産業界から求められる英語や、英語教育の最新事情ついてお話しいただきました。
帯野氏は、アメリカの行政文書や企業内文書で現在求められている英語は、「ネイティブ・イングリッシュ」ではなく、中等教育終了程度の方が初見で読んで理解できるレベルの「ベーシック・イングリッシュ」に変化しつつあるとし、オバマ大統領による広島訪問時の演説や、ノーベル平和賞受賞者のマララ・ユスフザイさんのスピーチのような英語を例としてあげられました。その上で、まずはこの「ベーシック・イングリッシュ」を義務教育段階で身につけられるようにすることが望ましい、と中学校までの英語教育の大切さを聴講者に力説されました。