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Vol.050 2014.08.20

日本語もKUMON-山梨学院大学

世界のトップアスリートでもある
スポーツ留学生
日本語力養成にぴったりの学習法
超多忙なトップアスリートたちが学ぶKUMONの日本語教材

海外への留学、海外から日本への留学。どちらも言語が大きなカギになります。それは、日本へスポーツ留学に来る海外のトップアスリートも同じ。今回は、箱根駅伝の常連校として名を馳せる山梨学院大学からのレポートです。

目次

未来型カレッジスポーツ振興の実践

ソシセニ・トコキオさん(大学3年)
ソシセニ・トコキオさん(大学3年)
出身:フィジー

雨宮主幹同大 国際交流センター
雨宮主幹
同大 国際交流センター

ここは山梨学院大学(甲府市)のカレッジスポーツセンターの一室。同大でスポーツ留学生として学ぶアスリート11名、学術交流協定校からの交換留学生6名が集います。アスリートのなかには世界的にもトップレベルの学生さんが何人もいます。毎日12時30分になると、ひとり、またひとりとこの部屋を訪れ、公文式日本語教材に取り組みます。その学生さんたちの顔ぶれは、韓国から来たサッカー選手、ケニア出身の陸上選手、カザフスタンがふるさとのレスリング選手をはじめ、国籍も競技も専攻も多彩です。

学生さんたちのなかでもひときわ大きなソシセニ・トコキオさん(現代ビジネス学部3年)、フィジーから同大に留学しているラガーマンで、世界的にも有名な選手です。その手元に視線がくぎ付けになりました。身長187cm、体重118kgという巨漢ながら、日本語教材に記されるひらがなや漢字はなんとも綺麗で、しとやかな印象(失礼!)。「クモンの学習は楽しい。クモンで日本語がよくわかるようになった」と、ソシセニさんは話してくれます。

駅伝のイメージが強い山梨学院大学ですが、現在はサッカー、ラグビー、陸上、レスリング、柔道、水泳、…などなど、多くの競技で大学日本一となったり、オリンピックや世界選手権などにも多くのアスリートを送り出したりもしています。いわゆる「カレッジスポーツ振興」に力を入れているのですが、スポーツ中心の旧来型ではなく、将来を見据えてのきめ細やかな科目設定や少人数制での講義など、アスリートたちに本格的な学習支援もする「未来型のカレッジスポーツ振興」を実践しています。「文武両道のアスリート育成」といってもよいかもしれません。

そして、同大のカレッジスポーツのレベルの高さを支えている要因のひとつが、海外からのスポーツ留学生受け入れです。まずそのあたりを、同大の雨宮主幹(国際交流センター)にお聞きしてみました。「学部の学生約3,500人のうち外国人留学生は200人ほどで、その9割以上は一般の留学生です。それ以外の留学生がいわゆるスポーツ留学の学生たちですが、世界レベルのトップアスリートが何人もいます。全体からすると数としては少ないですが、スポーツ留学の学生たちが、国内出身の学生たちに与える影響は大きいと思います。国内にいながら、世界レベルの“切磋琢磨”ができるわけですから」。

トップアスリートほど日本語の習得がむずかしいという現実

秋山先生
秋山先生
同大 日本語講師であり
公文式石和南教室指導者

その一方で、スポーツ留学生、とくにトップアスリートになればなるほど、日本語の習得がなかなか難しいという大きな課題がありました。十数年前から同大では、正課でも課外でも日本語講座を開き、日本語教育に力を入れてきたのですが、トップアスリートは国内の主要大会はもとより世界選手権などもあり、一斉授業の日本語講座では時間数が不足になりがちで、日本語力が育ちにくかったのです。また、スポーツ留学してくるアスリートは毎年一定数ではないため、万全の対策を講じるまでには時間がかかるという現実もありました。

こうした背景から、山梨学院大学で公文式日本語教材の学習が「大学導入」という形でスタートすることになります。キーパーソンは、同大の日本語講師であり、同時に公文式教室の指導者でもある秋山先生(経営情報学部非常勤講師)。「一斉授業で力がつきにくいのなら、公文式の日本語教材を試してみませんか。個人別にきめ細かく学べますから」という提案を同大にしたのです。もちろん、すぐに導入が決まったわけではありません。導入決定の条件として、「2人のスポーツ留学生が公文式日本語教材を学習し、その効果が確認できること」が大学側から提示されました。2013年夏のことです。

それから半年後、2人のアスリートが順調に日本語力をつけたため、今春、2014年4月から同大での日本語教材学習がスタートしたのです。「導入が決まって、ほんとうによかったです。大学の講座で日本語を教えていても、ことにスポーツ選手でもある学生は練習に集中するため、思うように日本語力を伸ばせないことにやきもきしていました。公文式なら、その学生の日本語力に合った教材を選べますし、進み方も一人ひとりに合わせられ、遠征先でも学習ができます。なにより、学生自身が立てた目標に向かって教材に取り組むので、主体的な学習になり意欲面でも大きなプラスだと思います」(秋山先生)。

「日本語力だけでなく、メンタル面も着実に前進している」

津金先生
津金先生
同大 カレッジスポーツセンター事務長
(現代ビジネス学部教授)
趙ウンガンさん(大学2年)

趙ウンガンさん(大学2年)
出身:韓国
オムワンバ・エノックさん(大学3年)

オムワンバ・エノックさん(大学3年)
出身:ケニア

公文式学習がスタートして約4か月がたちました。学生さんたちはどんな変化・成長を見せてくれているのでしょうか。同大カレッジスポーツセンター事務長の津金先生(現代ビジネス学部教授)にうかがいました。

「地方にあっても個性のある大学にしたい、そこに学ぶ学生たちの人間力を高め、困難に立ち向かえる力を育てたい。そのためのひとつの方法がカレッジスポーツ振興だと考えています。しかし、外国から来るスポーツ留学生の場合、日本語力の育成が大きなカギとなります。大学としても十数年前から日本語の講座を設けていますが、学生全員に十分なフォローとまではいきませんでした。公文式はそのフォローにぴったりなのです。自分の現在の日本語力に応じて、自分のペースで学んでいけますから。この部屋に来て、きちんと学習するだけでなく、国籍や競技や学部という枠を超えて交流できるのもいいですね。彼らの笑顔が以前より格段に増えたのを見ると、日本語力だけでなく、メンタル面も着実に前進していると思います」。

最後に、トップアスリートお二人のコメントをご紹介しましょう。まず、韓国からのサッカー留学生、趙ウンガンさん(経営情報学部2年)。韓国ではオリンピック選手候補です。「漢字がむずかしかったが、公文で書けるようになりうれしい。CDがあるので、わからない発音を何回でも確認できるのもいい。大学の授業(日本語での)がわかるようになってきた。でも、心理学はまだむずかしいです。将来は日本やヨーロッパでプロサッカー選手をめざしたいです」。

もうおひとりは、ケニアから来た陸上選手…というより同大の駅伝のエース、オムワンバ・エノックさん(現代ビジネス学部3年)。「初めはなかなかできなかったけれど、だんだん教材が楽しくなってきた。漢字はむずかしいと思っていたけど、このごろはカンタンだと思える。もっとむずかしい日本語が話せるようになりたい。陸上も世界レベルでがんばりたいです」。

日本語力を育むことで、学生さんたちの“世界”がいっそう広がることを願っています。


関連リンク 山梨学院大学 公文式日本語 企業・学校向け公文式日本語

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