スペシャルインタビュー
Academic Milestones - 学びを究める力

2016/06/17更新

Vol.033 立教大学グローバル教育センター長
松本茂先生  前編

違う意見に耳を傾け、
体験積み重ねることで
「学び」が獲得される

松本 茂 (まつもと しげる)
立教大学経営学部国際経営学科教授。マサチューセッツ大学ディベート・コーチ、神田外語大学助教授、東海大学教授などを経て、2006年4月より現職。2014年4月からは立教大学グローバル教育センター長を兼務。学外では、日本ディベート協会(JDA)専務理事、全国高校英語ディベート連盟 (HEnDA)副理事長、NPO法人全国教室ディベート連盟(NADE)理事、文部科学省の各種委員会の委員などを務めている。専門はコミュニケーション 教育学。おもな著書は『大学生のための「読む・書く・プレゼン・ディベート」の方法』、『英語ディベート 理論と実践』(ともに玉川大学出版部)、『速読速聴・英単語』シリーズ(Z会)など。

NHK Eテレの「おとなの基礎英語」をはじめ、テレビやラジオの英語番組でおなじみの松本茂先生。コミュニケーション教育の専門家として、日本語および英語でのディベート教育の普及活動に注力され、大学のゼミや授業はもちろん、中学・高校に赴いて、英語教育の改善や施策立案にも精力的に携わられています。英語教育の第一人者である松本先生ですが、高校時代まではじつは英語が苦手だったとか。英語を勉強するようになったきっかけやディベートの魅力などについてうかがいました。

「英語でディベートができる大学」をめざし猛勉強

そんな私が英語に興味をもつようになったのは、高校3年の夏休みのことでした。たまたま訪ねた英語学校のイベントで、大学生が英語でディベートしているのを見たんです。テーマは日米安保条約に関して。内容はよくわからなかったものの、「これならやってみたい!」と思ったのです。アカデミックな雰囲気にひかれたというか、同年代の学生が日本語でも言えないようなことを英語で意見していることに、かっこよさを感じたというか。それまで私にとって、英語というのは「暗記するもの」でしたが、「意見を交換するために使えるものなんだ」と気づきました。

そこからです。「この大学生のように大学でESSに入り、英語のディベートで日本一になる!」と、突き進んだのは。人生で初めて目標を立てて努力する、ということをしました。このとき、現実の自分と目指す状態とのギャップに気づき、その日から猛勉強を始めたのです。とはいえ「大学に受かるため」という意識はまったくなく、「英語がうまくなりたい」一心でしたので、英語以外の教科はほとんど勉強しませんでした。入試の数日前も映画館へ行き、洋画を観ていたほどですから。

どのように勉強したかというと、ラジオ講座を聴いて何度も音読したり、イソップ物語などやさしい英文をたくさん読んで英語で感想を書いたり、英字新聞を読んで社説を英語で要約したり。英語を聞いて書き留める「ディクテーション」という演習もしましたね。そのうち、日本語に訳さなくてもわかる、という感覚が掴めてきました。

18歳の時点で、「訳さずに理解することができる」のを実感できたことは、とても良かったと思います。今、文部科学省は英語を英語で教えたり、英語でスピーチやディベートをさせたりすることを奨めていますが、私には実体験があるので、今の高校生もできないことはないと思っています。

関連リンク

立教大学 グローバル教育センター
立教大学 経営学部


 

 

後編のインタビューから

-自分の意見を言いやすい「ディベート」という指導法
-コミュニケーション教育に進むことになったきっかけとは?
-松本先生から子どもたちへのメッセージ

 

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