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Vol.397 2021.03.30

~創始者公文公の言葉より~

    公文式の原点⑫
 <悪いのは子どもではない>

公文式の創始者である故・公文公が遺した言葉をご紹介しながら、公文式が目指す教育について、あらためて考えていくシリーズ。第12回目のテーマは「悪いのは子どもではない」です。

目次

    私たちは、あくまで「悪いのは子どもではない」と信じるところから出発します。子ども一人ひとりの可能性を発見し、個人別にその子どもの「ちょうどのこと」を学習させていけば、親や先生はもちろん、本人にとっても思いもおよばなかったような成長をとげることができ、「自分にはこんなにも可能性があったのだ」と自信を持つことができるのです。これが公文式の学習法です。・・・・・・公文 公

    わが子が健康で、勉強のよくできる子であってほしい・・・これは多くの親の願いではないでしょうか。
    その思いから、いろいろなことを教え、習いごとや塾などに通わせたりします。結果、成果がうまく上がっている場合はいいのですが、うまくいかないこともあります。そして、何か不得意な学科があると、その原因や理由は何かとは考えずに、たいがいの子どもは「悪いのは自分だ」と思い込みがちです。

    しかし、悪いのは子どもではありません。数学でも英語でも、あるいはその他の学科でも、子どもができない原因は教える側の大人にあるのです。

    公文式の原点

    ある一人の子どもがどこかでつまずく、あるいは学習が順調に進まなくなる。そうしたとき公文式は教材のどこかに欠陥があるのではないか、指導する側の工夫が足りないのではないか、とすぐに検討を開始します。そして他の多くの子どもの学習状態なども点検して、その子の学習が順調に進むように教材を改訂したり指導を改善していきます。こうして、一人の子どもから足りないところを教えられて、さらに多くの子どもの学習をスムーズなものにしていくのです。公文式はそのようにして改善を続けてきました。

    公文式は他のどんな学習法より優れた教育である、と私たちは自負しています。しかし、それ以上にまだまだ未完成であることも自覚しています。これからも一人ひとりの、目の前の子どもの状況から学び続けていくことによって、教材をより良いものに改訂し、指導技術を向上させていく。その研鑽を公文式に携わる者全員で続けていきます。

    *このコラムは、1999年の広報誌『文』に掲載した記事の引用です。

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