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Vol.304 2019.04.25

公文国際学園中等部・高等部
―模擬国連2019

国連大使になって英語で議論!
生徒主体で作り上げる模擬国連は
グローバルな成長の場

公文国際学園中等部・高等部では、2019年2月11日、14回目となる模擬国連・日本語版を開催しました。3月17日には、すべてのプログラムを英語で行う“Model United Nations of Kumon International”(模擬国連・英語版)を開催。他校からの参加者も含め中1~高3まで、日本語版では約200名、英語版では約120名が、「テロ問題」をテーマに活発な議論を行いました。今回は模擬国連・英語版の様子をお伝えします。

目次

テーマは「テロ問題」
英語で交わす熱い議論

公文国際学園中等部・高等部―模擬国連2019

これまで、核兵器、LGBT、違法薬物、難民問題などの国際問題を取り扱ってきた公文国際学園の模擬国連。今回のテーマは、「The Issue of Terrorism ~テロ問題~」です。世界中で解決していかなければならないこの問題の議論がより深まるように、今回は「若者への影響」、「貧困との関わり」、「医療問題」の3つのサブテーマも設けました。

各生徒は、世界各国の大使の立場に立って、模擬国連に参加します。他国との積極的な話し合いや交渉のためには、テーマについて入念な事前準備が重要で、自分の担当する国の現状や立場を研究する中で、生徒たちはテーマへの理解を深め、担当国のスタンスを確認し、決議案の草案を提出します。模擬国連・英語版では、この決議案の草案はすべて英語で作成します。また、新しい取り組みとして、その他の事前説明会や下級生へのサポートなども英語で行うようにしました。

開会式後、各国の立場表明に続いて行われたロビー活動では、意見の近い大使が集まっていくつかのグループを作り、グループごとに決議案を作成します。各国の大使は、国益を考えながら、自国の主張をするだけでなく、他国の意見にも耳を傾け、英語で交渉にあたります。国際社会全体にとって有益な決議案を作成していく過程は、本物の国連会議さながらです。

午後からは、提出された3つの決議案を採決するセッションが行われます。1つの決議案につき90分間、提出した立場からの意見表明、質疑応答などのディベート、修正案提出、採決を行います。今回の模擬国連・英語版では、多数決によってすべての決議案が採決されました。

世界各国の大使となり
国際問題を考えることで得たもの

公文国際学園中等部・高等部―模擬国連2019
ロビー活動中の甲斐実梨さん

積極的に英語でロビー活動し、ディベートに参加されていた、アメリカ大使担当の甲斐実梨さん(新高3)、渡部葵さん(新高3)にお話をうかがいました。お二人とも毎年、模擬国連・英語版に参加し、今回で5回目。渡部さんは、午後の1つのセッションの議長も務めました。

― アメリカ大使を担当して、いかがでしたか?

甲斐: これまでは、あまり注目されないアフリカの小国を担当しましたが、事前準備でいろいろ調べてもその国の情報自体が少なく、とても困りました。今回アメリカ担当でしたので情報が少ないということはなかったのですが、逆に情報が多すぎて迷いました。

渡部: アメリカの情報は多岐にわたっているのと、情報量が多いゆえにそれぞれの情報に矛盾がある場合もあって、どの情報を使えばいいのか、その取捨選択に悩みました。

― 模擬国連・英語版に参加して、学んだこと、得たものは何ですか?


セッションの議長をする渡部葵さん

甲斐: 模擬国連への参加が、さまざまな国際問題を深く考える機会となりました。もし模擬国連がなかったら、これまでテーマとなった国際問題について考えもしなかったと思います。また、議論の場で通用するように、英語のレベルや語彙力をもっと上げようと思うようになりました。

渡部: 英語版に初参加となる中1生への説明会の手伝いをしました。英語で議論したり、意思表明する練習をしてもらいましたが、新しい参加者はまず模擬国連でのルールや使用する英語の感覚をつかまないといけないので、この練習は大切です。一生懸命な中1生たちを見て、まるで昔の自分を見ているようでした。自分自身が成長したと感じます。模擬国連には縦のつながりがあり、国際問題に興味があるという人たちと真剣にいろいろ話ができるので、とても楽しく、先輩・後輩同士仲良くなれました。

模擬国連に参加して生徒たちの感じる成長とは?

英語を使えるようになりたい!
初めて参加する“模擬国連”

公文国際学園中等部・高等部―模擬国連2019
左:水野吉晴さん、右:中原涼之介さん

模擬国連・英語版の参加者のうち約半数が中学生で、初参加の生徒も20名を超えました。カザフスタン大使を担当した、中原涼之介さん(新中2)、水野吉晴さん(新中2)も初参加メンバーです。お二人にお話をうかがいました。

― なぜ模擬国連・英語版に参加しようと思ったのですか?

中原: まだ海外に行ったことがなく、これからの時代、英語が話せるようになった方が絶対にいいと思いました。そのための経験が、模擬国連・英語版ならできると思い、参加しました。

水野吉: 僕も海外に行ったことがないのですが、是非行きたいと思っています。英語にすごく興味があって、「やってみよう」と思い、参加しました。

― 初めて参加していかがでしたか?

中原: いろいろ調べて英語で解決策を作ることは大変でした。でも、多角的な視点で物事を見ることや、他の人のことも考えながら解決策を作るということを学びました。どっぷり英語に浸かった体験ができ、次回も是非参加したいと思っています。

水野吉: 知らないことも多く、準備はとても大変でした。会議当日も一日中英語で過ごしたのでずっと緊張しましたが、貴重な体験ができました。これからは、さまざまな国際問題に対して、他人事ではなく日本の代表という意識を持って考えることも大切だと感じました。

運営の大変さを実感
この経験を生かし、夢は国際舞台!

企画・運営、資料作成や当日の進行まで、すべて生徒たちが主体的に行う模擬国連。実行委員のメンバーを中心に、入念に準備を進めてきました。今回から日本語版と英語版でそれぞれ実行委員長を任命し、2つの模擬国連をつなげる統括役を設けました。英語版実行委員長の後藤杏さん(新高3)、日本語版実行委員長の渡邉佑貴さん(新高3)、そして統括役の水野可奈子さん(新高3)にお話をうかがいました。

― 今回の模擬国連をやり遂げての感想を教えてください。

後藤: 英語で下級生の育成や準備のサポートをしていくのは大変でしたが、学ぶことも多かったです。今回の「テロ問題」は毎年候補に挙がっていたテーマですが、幅が広く多くの視点から考えられる国際問題なので難しかったです。生徒のアイディアでいい解決策の糸口が見つかればいいと思います。

渡邉: 今回中学生が多く参加してくれました。下級生たちが意欲的に模擬国連に参加できるよう、しっかりと彼らのサポートをすることを意識しました。初めて参加する生徒や悩んでいる生徒に、わかりやすくアドバイスができるようになったと感じます。

水野可: 今回の「テロ問題」は、前回の「難民問題」から続いているテーマで、みんなの取り組み意識も非常に高かったと思います。日本語版でも英語版でもとても活発に議論ができたと感じました。

― 模擬国連を通じて、自分自身どのような成長を感じますか?

後藤: プレゼンテーションの場においても、人前で自分の考えを英語で論理的に話せる力がついたと感じます。また、英語版実行委員長を務めて、みんなの意見をうまくまとめるという意識が強くなりました。模擬国連は私の学校生活のすべてと言ってもいいくらいです。将来はグローバルに貢献できる国際機関で働きたいです。

公文国際学園中等部・高等部―模擬国連2019
左から水野可奈子さん、後藤杏さん、 渡邉佑貴さん

渡邉: 参加した5回のうち、実行委員2回、そして今回日本語版実行委員長として模擬国連に参加しましたが、年々その質が上がっているように感じます。自分自身も、人前で英語でも日本語でも堂々と話をするという力を伸ばすことができたように思います。模擬国連は青春そのものです。アフリカの支援活動に興味があるので、大学ではいろいろと見聞を広めたいと考えています。

水野可: 事前準備は、日本語版、英語版それぞれ同時進行で進めましたが、日本語版の準備が先に進み、英語版が遅れるということがありました。統括役として、すれ違いが起きないように意識し、他の学年もうまく巻き込むことを常に考えて動きました。それぞれに指示を伝え、バランスよく進められるよう努めましたが、思ったように伝わらず、とても難しかったです。模擬国連は他者の違う意見を聞くいい機会となりました。将来はやはり海外で活躍したいと思っています。

関連リンク 公文国際学園公式サイト 学校での導入事例:公文国際学園 <公文国際学園>中高生による「模擬国連」 プレスリリース


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