第1回:「子どもの家庭学習の現状」と「子どもが学習に前向きになるきっかけ」
第2回:学習する習慣をつけるために親が子にかけている言葉とは?(今回)
第3回:家庭のスタイル別家庭学習の実態
学習する習慣をつけるために子どもにかけている言葉は
「ほめる」言葉と「自覚を促す」言葉
【調査概要】
調査方法:インターネット調査 調査対象:小1~小3の子がいる世帯の母親1,200人 調査期間:2016年11月5日~11月8日 |
調査では、「お子さまを習慣的に勉強に向かわせるために工夫していることはありますか?」という設問で、子どもにかけた言葉をフリーアンサーで回答してもらいました。親が子どもにかけた言葉を分類すると、「ほめる」言葉かけをすると答えた方が26.9%、「自覚を促す」言葉かけをすると答えた方が26.7%という結果となりました。それぞれ代表的な言葉をご紹介いたします。
【ほめる】
「学習に取り組んでいること自体をほめる」「学習中の姿勢をほめる」「学習後にできたことをほめる」など、子どもをほめる観点はいくつかのパターンがあるようです。
- ・自分から進んで勉強してえらいね。
- ・きちんと自分から宿題ができるなんてすごいね。
- ・いつもがんばっているね。
- ・勉強中の姿勢がいいね。
- ・ママが言わなくてもがんばっているね。
- ・よくできたね。
- ・上手に書けたね!
- ・丁寧にできたね。
【自覚を促す】
自覚を促す言葉には「学習を促す」「予定を聞くことで意識させる」といった言葉が多くみられました。
- ・宿題をする時間だよ。
- ・遊びに行く前に宿題をしよう。
- ・何時になったら宿題やる?
- ・時間を決めてやろうね。
- ・自分で予定を立てようね。
- ・宿題は終わったかな?
他に「ごぼうびを約束する」「指示を出す」といった言葉かけの他、「利害を諭す」言葉かけをされている例もありました。たとえば、日頃の構えとして「先に宿題をやった方が後で楽だよ」といった言葉や、少し長期的な視野で「今していることは無駄ではないよ」、「たくさん勉強して賢くなれば、将来やりたいことを選べるよ」といった声かけをしていると回答してくださった方がいらっしゃいました。
Q.お子さまを習慣的に勉強に向かわせるためにかけている言葉は?(内容別に分類)
よく使われている「ごほうび」はお菓子やゲームの時間
同じくフリーアンサーで「子どものモチベーションを引き出すためにどのようなごほうびを用意するか」を聞くと、ごほうびを与えるという方の中では、上位から「お菓子やデザートなどを与える」(18.3%)、「ゲームやテレビをする自由時間を与える」(13.3%)、「一緒に過ごす時間、スキンシップをとる」(12.3%)という結果となりました。一方で、「(目的を見失うので)特にごほうびを与えない」と回答した方も15.5%いらっしゃいました。
一方で、「罰則を設けるかどうか」を聞くと、34.6%の方が「ゲームやテレビの時間の短縮や禁止」を挙げられました。続いて、「特に罰則を設けない」という方が31.7%という結果でした。
子どもに自発的に学習に向かってもらうため、ご家庭では声をかけたり、ごほうびを用意したり、家族で協力したりと試行錯誤されている様子が見てとれました。学習習慣は一朝一夕につけられるものではないですが、多くの家庭では根気強く対応されているようです。
関連リンク 家庭学習についての実態調査|プレスリリース 家庭学習調査2016(1)-子どもが学習に前向きになるきっかけとは?|KUMON now! トピックス