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Vol.157 2016.06.21

未来を創る仕事-グンゼ

楽しみながら根気よく
くり返しやることで新たな力が生まれる

グンゼ株式会社 西堀公人さん

現在、日本国内における公文式学習者OB・OGは1,000万人以上。多くの方々が、さまざまな企業・団体の一員として「未来を創る仕事」に関わっています。今回お話をうかがうのは、繊維メーカー・グンゼで新製品の製造装置の開発にたずさわる公文式OB。研究開発の現場でも必要な「根気よく続けることの大切さ」は、公文式学習で気づかされたと振り返ります。

目次

―― 今のお仕事についてきかせてください。

グンゼ株式会社 西堀 公人さん
グンゼ株式会社
研究開発部 第一研究室
西堀 公人(にしぼり きみと)さん

グンゼの注力商品のひとつである、快適性を追求した肌着を作る装置開発と省力化に取り組んでいます。当社の商品でも最近は、縫い目がない完全無縫製のインナーが人気になっていて、とくに敏感肌の方に喜ばれています。

このほか私が所属している研究開発部 第一研究室では、繊維加工に関する研究と生理学的研究を通じて、よりよい心地よさやさらなる快適性を追求した、新たな製品開発と医療用具の研究を行っています。

―― どのような経緯で現在の道に進んでこられたのですか?

じつは小さいころはプロ野球選手を目指して、とにかく毎日野球に夢中でした。小学校のスポーツ少年団に始まって、大学までずっと野球一筋。私は投手だったのですが、大学時代に肘を故障してしまったことで、野球の道をあきらめざるをえなくなりました。このときは絶望の底に落ち込んだのですが、何とか気持ちを切り替えて、大学で専攻していた機械工学に向き合い、前を向いて将来を考えるようになりました。

そんななか、スポーツにも密接に関連するインナーウェアの製品開発に興味がわいたことや、チームワークを大事にする会社の雰囲気が自分に合っていると感じて、グンゼに就職しました。

―― 公文式学習の思い出についてきかせてください。

算数がずっと苦手で、それこそ問題を解くのに人の5倍も時間がかかり、しかも答えを間違えているような子どもでした(苦笑)。そんな私を見かねて、母親のすすめで小学5年生のころから公文の教室に通うことになりました。

初めは小学1年生くらいのたし算やひき算のプリントをひたすら解くところからスタートしました。これには正直なところ、恥ずかしいという思いもあったのですが、「やらなあかん、必要なことだから!」と自分自身を納得させて取り組んできました。算数の力がついてきているのを明らかに感じるようになり、英語と国語の学習も開始しました。公文以外の時間は野球漬けの毎日でしたが、最終的には中学2年生まで公文の教室でお世話になりました。数学は高校生レベルの内容まで学んでいたと記憶しています。

公文の学習で集中してくり返しやること、基礎的なところから根気よく取り組むことの大切さはこのときに身についたと思います。この点は、現在の装置開発における、「設計→試作→導入→改善」という仕事のサイクルにも通じているのではないかと思います。

―― グンゼでこれから実現したい夢についてきかせてください。

グンゼ株式会社 西堀 公人さん

グンゼの展開する事業のうち、よくご存じの肌着などのアパレル製品は、会社全体の売上の約半分です。それにつぐ約4割ほどが、機能ソリューションと呼ばれるジャンルで、医療現場のメディカル製品やペットボトルなどのシュリンクフィルム(包装資材)、そしてコンピュータのタッチパネルといったものが占めています。私も入社後数年は、後者の樹脂加工技術の製品開発に関わっていました。

こうした会社での開発業務を通じて、当社の創業の精神のひとつでもある「すべての関係者との共存共栄」は常に実現していきたいことであり、お客さまが日々快適で心地よい生活を送っていただける商品を提供し、その品質をさらに高めることに尽力していきたいです。

個人的に作ってみたいものとしては、私は野球をずっとやっていたので、たとえばトップアスリートの動作を解析して、人間のポテンシャルそのものを向上させたり、その動きに近づけるよう補正できる肌着を実現することで、一流選手の姿勢が常に体感できるような製品が作れたら、子どもたちの夢も広がるかな、と考えています。

―― 今学んでいる子どもたちへのメッセージをお願いします。

たとえば、私たちは「快適を追求する」商品を開発しているわけですから、そうした商品は快適な職場からでないと生まれません。グンゼの研究所には、社員が意見を出しやすく、お互いに支え合い、楽しみながら仕事ができる環境があります。たとえば、行き詰まってしまったときでもお互いに冗談を言い合いつつ、それをコミュニケーションの糸口にしながら、チームで楽しみながら共に乗り越えるというような風土です。

何かを「楽しんで」やっているのと、親に言われて「嫌々」やっている……果たしてどちらが自分のため、みんなのためになるでしょうか?楽しんでやっていると元気が出てきますし、そういう人の周りには人がどんどん集まってきます。そして周りのみんなも楽しくさせる不思議な力が生まれます。グンゼのチームワークもそんなふうに生まれ、よりよい製品を世の中に送り出す一助にもなっています。

こうした輪が広がっていけば、きっと素敵な世界につながっていくと思います。だからまずは何事もポジティブマインドで取り組んでみてください。

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