KUMONトピックス
Feature Report - 進化し続ける活動
カテゴリーを表示

KUMONグループの活動  2015/09/29更新

Vol.105

TOEFL Primary®  

TOEFL®の小中学生版、
TOEFL Primary®に挑戦しよう!
TOEFL®へとつながる第一歩、「受けて楽しい」英語運用能力テスト

2014年7月、TOEFL®の小学生~中学生向けの英語テストTOEFL Primary®が日本でもリリースされました。今回は、国内の小学校英語教育に詳しく、世界中の研究者が参加したTOEFL Primary®の開発会議にも参加された愛知教育大学・高橋美由紀先生に、TOEFL Primary®の特徴をうかがいました。

TOEFL Primary®とは?

TOEFL Primary®は、130か国、9,000以上の大学や機関に認められている英語運用能力テストTOEFL®の新たなラインナップとして開発されました。8歳以上の英語初中級学習者を対象としたテストで、「読む力」(リーディング)、「聞く力」(リスニング)を測定します。レベルはSTEP1とSTEP2の2段階あり、レベルを選んで受験します。テストは、「どれだけ覚えたか」という記憶力を問われるものではなく、「どれだけ英語を使えるか」が問われる内容になっています。結果は、合否ではなくスコアで出ます。英語を学ぶ子どもたちにとって、世界に飛び出す「はじめの一歩」として活用いただけるテストです。

  TOEFL Primary®
ステップ1
TOEFL Primary®
ステップ2
対象レベル 英語初級学習者 英語で何らかのコミュニケーションを
とることができる学習者
形式 ペーパーベース
(3択マーク式)
ペーパーベース
(3択マーク式)
問題数 リーディング:36問
リスニング:36問
リーディング:36問
リスニング:36問
所要時間 リーディング:30分
リスニング:30分
リーディング:30分
リスニング:30分
料金 (公開テスト個人受験)  3,880円 

※詳細は、記事末尾にあるTOEFL Primary®のページをご覧ください。

特徴① 世界基準のテスト


愛知教育大学
高橋美由紀先生

Q.TOEFL Primary®の目的や意義を教えてください。

A.TOEFL Primary®の大きな特徴として、世界基準で英語力を測ることができるという点が挙げられます。国際共通語としての英語の力を測り、自分の英語力として示すなら、そのためのものさしは、世界で理解され、通用する基準である必要があります。 TOEFL Primary®は、ヨーロッパ共通言語参照枠(CEFR)という、世界で広く使われている指標でも、自分の英語力を測定できます。この点でも、TOEFL Primary®は世界への扉を開くことができるテストだといえるでしょう。

特徴② 結果は合否でなくスコアで出る“受けて楽しい”テスト


リスニングのサンプル問題

Q.TOEFL Primary®を受験した生徒たちからは“受けて楽しい”といった声がよく聞かれます。どのようなテストなのでしょうか?

A.そうですね。 TOEFL Primary®は、子どもたちが楽しみながら受けられるテストだと思います。それは、ある場面設定の中に、自分が入り込んでいるように感じる問題も多くあるからです。TOEFL Primary®の問題は、世界の8歳以上の子どもたちの生活をベースにしているため、学校や家での場面が多く展開されています。

私は、TOEFL Primary®の開発会議に参加しましたが、さまざまな国の教育者や研究者が集まり、「この絵は、わが国の文化では問題文の意図通りに理解することはできない」というように、国や地域における文化の違いについての議論が白熱しました。絵や言葉からイメージできるものや解釈の仕方は文化の違いによって変わってくることがあるからです。TOEFL Primary®は、そういった文化の違いに配慮して作られています。日本の文化だけでなくグローバルな視点で作られているので、生徒はテストを受けながら異文化を感じられると思います。教師が「教えたいこと」を確認するテストではなく、学習者がテストを受けることを通じて「学びたいこと」を習得できる、学習者サイドにたったテストだと言えるのではないでしょうか。

また、テストの結果が合否ではなく、スコアで出るというのも、子どもたちにとっては英語を学ぶモチベーションにつながります。結果が合否で出ると、合格したら終わりと考えてしまうと思いますが、スコアで結果が出ると、前回からの自分自身の成長を具体的に知ることができ、次回の目標へとつながり、英語の学習とテストによる英語力の測定がよいサイクルになっていくと思います。私は、子どもたちにはTOEFL Primary®を受けることで、自分自身の課題を見つけ、次につながる学習ができるような、「自立した学習者」になってほしいと思います。

【高橋美由紀先生プロフィール】
愛知教育大学教授。外国語教育講座英語専攻、大学院教育学研究科英語教育専攻。京都大学博士(地域研究)。兵庫教育大学大学院助教授を経て、現職。外国語教育メディア学会副会長・中部支部支部長も務める。全国の小中学校外国語活動の調査、研究を行い、「小学校英語活動地域サポート事業」、「初等教育段階における英語教育のための教師研修会」などを数多く実施し、理論に基づいた実践的な指導法を紹介している。

 

関連リンク
GC&Tウェブサイト(TOEFL Primary® 日本公式ホームページ)

タグ
関連記事

KUMONグループの活動  2017/04/18更新

Vol.204 世界基準の英語テスト
-インドネシアの受験生の声

夢に向かって英語を学ぶ インドネシアの子どもたち

KUMONグループの活動  2022/09/20更新

Vol.455 TOEFL®を活用したEdTechツールの共同実証が学校現場でスタート!

英語力チェックアプリと自習アプリで アセスメント+学習の個別最適化を実現

KUMONグループの活動  2019/10/21更新

Vol.327 横須賀学院小学校の取り組み

教員と児童の双方に波及効果をもたらす TOEFL Primary®

KUMONグループの活動  2019/08/27更新

Vol.319 TOEFL®とTGGがコラボ

1日まるごと英語で モチベーションアップ!

KUMONグループの活動  2019/04/09更新

Vol.302 TOEFLを英語学習のよき伴走者に
-スピーキングテスト編

自分の意見を発信する力を ~若年層向けTOEFLにスピーキングテストができました!~

バックナンバー

子育て・家庭学習  2023/03/22更新

Vol.477 家庭学習調査2022(2)
教育ICTスキルの習得機会や期待

家庭学習調査から見える 新しい生活様式での変化 教育ICTスキルや子どもの未来への希望は?

KUMONグループの活動  2023/03/14更新

Vol.476 ベトナム人技能実習生が学習療法実践士に

皆のサポートが一人の成長に 一人の成長が皆の成長に ~言葉の壁を乗り越え施設に笑顔が広がるまで~

子育て・家庭学習  2023/03/10更新

Vol.475 家庭学習調査2022(1)
子どもの家庭で過ごす時間の変化

家庭学習調査から見える 新しい生活様式での変化 教育ICTスキルや子どもの未来への希望は?

学習者・OBOG  2023/03/07更新

Vol.474 未来を創る仕事-NEC

一つひとつの積み重ねが自分の力になる あらゆる人の「使いやすい」を目指して 日本電気株式会社 川嶋一広さん

KUMONグループの活動  2023/02/28更新

Vol.473 KUMONの取り組むSDGsを考える⑤後編

いまが歴史の転換点 持続可能な未来に向かって 意識・発想の転換を

KUMONトピックス カテゴリー別インデックス
記事アクセスランキング
おすすめ記事 Recommended Articles
OB・OGインタビュー
Catch the Dream 夢をかなえる力
NEW
Vol.094 後編
メンタルトレーナー
加藤史子さん
夢に大小はなく、いくつあってもいい 自分の「心の取り扱い方」を知って 夢を叶えていこう
Vol.094 前編
メンタルトレーナー
加藤史子さん
夢に大小はなく、いくつあってもいい 自分の「心の取り扱い方」を知って 夢を叶えていこう
Vol.093
弁護士・ニューヨーク州弁護士
松本慶さん
少しずつでも前進すれば大丈夫 「一日一歩」の精神で歩いていこう
Vol.092
丸紅インドネシア代表
笠井 信司さん
経験に無駄は何ひとつとしてなく 将来に必ず生きる “Discipline”を身につけよう
スペシャルインタビュー
Academic Milestones 学びを究める力
NEW
Vol.073 後編
特別対談 棋士 藤井 聡太さん
終わりのない将棋の極みへ 可能性のある限り 一歩ずつ上を目指していきたい
Vol.073 前編
特別対談 棋士 藤井 聡太さん
終わりのない将棋の極みへ 可能性のある限り 一歩ずつ上を目指していきたい
Vol.072
名古屋大学博物館 機能形態学者
藤原 慎一先生
さまざまな知識が ひも付いたときが研究の醍醐味 そのために学びをどんどん拡げよう
Vol.071
メディアと広報研究所 主宰
尾関 謙一郎さん
多角的な見方を磨き、 自分だけの価値を見つけよう
KUMON now! フェイスブックページ
KUMON now!に「いいね」して、子育てに役立つ情報を受け取ろう!