KUMONの江戸子ども文化資料をヨーロッパで展示
「京都―東京」~侍からマンガまで~展のご紹介
今夏、モナコ公国の国立の文化施設 グリマルディーフォーラムにて大規模な日本展、「京都―東京」~侍からマンガまで~が開催されます。日本美術や文化を時間的にも、空間的にもパノラマ的に紹介する、ヨーロッパでは初の学術的で大規模な日本展となります。
この展覧会に、KUMONの江戸子ども文化資料から絵巻や浮世絵、ちりめん本など40点を出展。主にマンガのルーツとして展示、紹介されます。今夏、モナコから日本文化の百花繚乱、魅力のすべてが世界に向けて発信されます!
【「酒呑童子絵巻」 異時同画法というアニメや漫画と同様の手法】
●漫画の歴史を辿る資料
KUMONから今回出展するのは、現在のマンガにつながる資料40点。漫画のルーツといわれる絵巻から奈良絵本、浮世絵そしてちりめん本や明治、大正、昭和時代の子ども向けの本が出展されます。
古来から日本では挿絵付きのお話が様々な形で表現され発達してきました。とりわけ江戸時代には木版技術の発達、そして寺子屋の興隆により庶民レベルで識字率が高く、大人も子どもも本を楽しみ、様々な子ども向けの本や浮世絵が出版されました。又ポケモンや鬼太郎につながるキャラクターの文化が既に江戸時代にあったこと、などが展示を通して紹介されます。フランスで人気の妖怪が描かれた浮世絵や絵巻も見ものの一つです。
【ちりめん本 「桃太郎」 明治期海外へのお土産として盛んに製作、輸出された】
現代の子どものよりよい育ちやそれをとりまく環境を、歴史的な観点から考える、という目的のためにKUMONでは江戸の子ども文化を研究してきました。その一環として、子どもが最初に楽しむ本、絵本―『絵入りの本』が日本でどのように発達してきたのか、その歴史も研究テーマの一つで、長年資料の収集を続けてきました。今回、そうした資料の展示を通し、世界で人気の日本漫画を、挿絵の文化と、「子どもを宝」と考える豊かだった江戸の子どもの文化が現在の漫画興隆の背景にある、ととらえ、日本漫画は決して戦後の文化ではなく、日本人のDNAともいえる、伝統的な日本文化の歴史の延長線上にあるということを、世界に向けて紹介します。
【「百物語 皿やしき」 北斎】
◆開催期間 : 2010年7月14日~9月12日
◆開催場所 : グリマルディー・フォーラム 住所 : 10、avenue Princess Grace-98000 Monaco
◆開館時間 : 10:00am~8:00pm(8月10日を除いて無休)
木曜日は10:00pmまで開館
◆入館料 : 小人(11歳まで) 無料 学生(25歳以下) 8ユーロ
大人 12ユーロ グループ(10名以上) 10ユーロ
◆グリマルディー・フォーラム内チケット・オフィス
Tel:+377 99 99 3000
Fax:+377 99 99 3000
展覧会では、マンガやアニメ、ゲームは日本のソフトパワーとして益々海外で人気を博していますが、そのルーツが伝統的な日本文化にあることを時代(平安~現代)やジャンル(伝統的な作品~現代のアニメマンガまで)を超えて、幅広く展示しながら紹介します。ヨーロッパの若者に日本のサブカルチャーが熱狂的に受け入れられている今、日本の伝統美、伝統文化にまで彼らの関心は高まっています。その期待にも答える意欲的な展覧会です。
●主な出展団体・出展者一覧
【国内】・・・ 京都国立博物館、東京国立博物館、江戸東京博物館、鉄道博物館・徳川記念財団、水木プロダクション、川本プロダクション、集英社、東映、公文教育研究会他
【海外】・・・ フランス国立ギメ東洋美術館 パリ、ベルリン国立東洋美術館 ベルリン、ヴィクトリア&アルバート博物館 ロンドン、王立美術歴史博物館 ブリュッセル他
◆関連ウェブサイト
公文浮世絵ギャラリー
公文教育研究会 TEL 03-3234-4401