2011年7月、公文教育研究会(代表取締役社長 角田秋生〔つのだ あきお〕)は、TOEIC®やTOEFL®をはじめ、約200のテストプログラムを開発する世界最大の非営利テスト開発機関ETS(Educational Testing Service)と提携しました。
世界45の国と地域で「能力開発」を担うKUMONは、「能力測定」の世界的権威であるETSとの提携により、互いに培ってきた知見の交換・融合や人材交流を通じて、世界の教育の発展・向上への貢献を目指します。
<能力開発> | <能力測定> | |
45の国と地域 | ─事業展開─ | 世界180の国と地域でテスト実施 |
1958年 | ─設立時期─ | 1947年 |
個々の人間に与えられている可能性を発見し、その能力を最大限に伸ばすことにより、健全にして有能な人材の育成をはかり、地球社会に貢献する。 | ─ミッション─ | 公正で妥当な評価、調査、関連サービスの提供を通じ、教育の質と公平性の向上に貢献する。 ETSの製品とサービスによって世界中の人々の学びを推進し、教育と専門能力の向上を支援する。 |
■ グローバル人材の育成を通して、世界の教育レベルの向上に貢献
グローバル化が急速に進行する中、世界銀行の教育戦略(「World Bank Education Strategy 2020」)にもあるように、教育は「機会の保証」から「その質」が問われる時代になり、OECDが推進するPISAに見られるとおり「世界基準のものさし」で能力を測ることへのニーズが社会的に高まりつつあります。
我々KUMONは、算数・数学、国語(母国語)、英語(外国語としての英語)などの教科を通じて、日本のみならず世界の子どもたちの能力開発を行ってきました。今後さらに、子どもたちが「世界」とのつながりをより強く意識できる機会を提供し、子どもたちに国際社会で活躍できる力を身につけてもらうために、目指すところを同じくする世界的な教育団体であるETSと提携しました。
KUMONは、この提携による知見の交換・融合や人材交流をさらなる進化の機会としてとらえ、自らの可能性を世界基準で知り、それを高めていけるグローバルな人材の育成をはかります。そして英語にとどまらず、世界的な視野で教育のレベルならびに質の向上に貢献してまいります。
その最初のステップとしてTOEFL Junior テスト※の普及に着手いたします。普及については提携を機に設立した下記新会社(GC&T)が担います。
※TOEFL Junior テスト:ETSが新たに開発した英語を母語としない中高生の英語運用能力を測定する世界共通のテスト
◇新会社概要◇ | |
会社名 | : グローバル・コミュニケーション&テスティング |
(Global Communication & Testing :略称GC&T) | |
所在地 | : 東京都千代田区五番町3-1 五番町グランドビル2F |
代表取締役 | : 中江 信一郎 |
設立 | : 2011年5月 |
資本金 | : 9千5百万円(公文教育研究会100%出資) |
■ ETS (Educational Testing Service) とは?
本 部 : アメリカ合衆国 ニュージャージー州 プリンストン
創 設 : 1947年
組織内容 : 世界最大級のテスト開発機関(非営利)
スタッフ数 : 約5,000人(うち約1,000人は、教育、心理、統計、心理測定、コンピュータサイエンス、社会学、人文科学の各分野でトレーニングを受けた、テスト、教育、リサーチに関するエキスパート )
◆ 世界180ヶ国で年間6,000万以上テストを実施、年間のべ2,400万人が受験
◆ TOEIC®やTOEFL®をはじめ、日本での大学入試センター試験にあたるカレッジ・ボードのSAT®(全米大学入学共通試験)、GRE®(大学院入試として、最も広く活用されているテスト)を含む約200のテストプログラムを開発
◆ OECDが実施するPISAの読解リテラシー部門議長を初回から担当
◆ ETSはTOEFL®などに利用されている項目応答理論(IRT)の開発に中心的に関わってきました。ETSがその最先端の研究に携わったことにより、IRTは標準的な評価法として広く認知され、またその項目(問題)とテストの開発について、高水準の技術をETSが有することで、ETSは能力評価において世界を牽引する存在となりました。
■ TOEFL® Junior™ とは?
英語を母語としない中高生の 「英語運用能力」 を測定する世界共通のテスト。
英問英答のマークシート形式で、リスニング、文法・語彙、リーディングの3セクションから構成されます。
~TOEFL® Junior™ 3つの特長~
(1) 世界初!中・高生向けの世界共通英語テスト
・世界的な能力評価法により、入学後のプレイスメントテストとしてなど、客観的に力を知ることができます。
・学校生活や家庭でのやりとりといった場面設定から、人生経験レベルを考慮したテーマまで、中高生に特化した出題内容です。
(2) 英語を「使う力」を測定
・「どれだけ覚えたか?」ではなく、どれだけ「活用できるか?」(=運用能力)を問うテスト。実践的な英語力やコミュニケーションスキルを測ることのできるテストです。
(3) ETSによる高品質のスコアフィードバック
・スコアとともに、CEFR(Common European Framework of Reference:「ヨーロッパ共通参照枠」)による評価を提供します。
・米国の学校で成績評価にも活用されているLexile(個人のレベルに応じた推薦図書が検索できるオンラインプログラム)との連動により、受験者の読解力に適した書籍を紹介。受験者自らの読解力向上を促します。
■ GC&T 今後の事業予定
日本におけるTOEFL® Junior™は、今秋から中学・高校での受験を主体に本格スタート。英語教育や国際理解教育に力を入れ、TOEFL® Junior™を導入していただける国内の中学・高校等の実施団体の裾野を広げていくとともに、提携によりテスト運営を担う事業者を探していきます。テストの認知度を徐々に高め、一般公開テストへの展開を目指します。
プレスリリースに関するお問い合わせ先
公文教育研究会 TEL 03-6836-0030