科学的エビデンス(根拠)がある「学習療法」
2025年、日本の認知症患者数は約700万人(2012年時点で約462万人)を超え、65歳以上の5人に1人が認知症になる可能性があるという試算が出ています。現在、薬物で認知症を完治させることや予防することはできません。そこで、認知症に効果があるといわれる「非薬物療法」にも注目が集まっています。
世の中に数多くある非薬物療法ですが、その中できちんとした実証のもと科学的なエビデンスがある療法は実はそう多くありません。「学習療法」は、科学的なエビデンスがある非薬物療法です。科学技術振興機構(JST)の助成を受けて2001年に始まった産・官・学による学習療法の実践研究では、グラフのように学習を実施した群と実施しなかった群に分けて比較したところ、6か月後に明らかな差が見られ、高齢者の脳機能が改善されていくことがわかりました。(下記グラフ参照)
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FAB…前頭葉機能検査 MMSE…認知機能の検査 |