歴史あふれる運河の街
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古くから漁業や貿易が盛んで、北海道内最大の商都として発展した小樽市。運河沿いには金融機関や商社などが軒を連ねていました。今でも街中のあちこちにレンガ造りや石造りの貴重な建物が多く残り、保存のために市では調査、登録を進めています。歴史あふれる運河の街にも公文式教室があります。
目指すは「現代版寺子屋」
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レンガ風タイル仕上げの外観、コルク敷きの柔らかな床、古代ギリシャ様式の柱、銅板で打ち出された天井…。ここは小樽市指定の歴史的建造物の中にある公文式教室。昭和初期に建築された銅鉄商の店舗兼自宅で、その姿は当時のモダンな様式を現在に伝えてくれます。
「公文式学習によって、高度な基礎学力はもちろん、さまざまな課題に立ち向かい、自ら考え、自ら解決する力を身につけて、自立してほしい」と話してくれたのはこの教室で指導する奥野先生。先生がここで目指しているのは、地域に根ざし、子どもたちが生き生きと学ぶ「現代版寺子屋」です。
人をつなぎ、新たな歴史を刻んでいく
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この教室では、この建物ならではの人との出会い、つながりがあります。保護者懇談に建築関係の仕事をされているお父さんが一緒に来られて、建物の内部を見学されたり、ときには建物が商店だったときに働いていた人が当時を懐かしんで訪ねてきたことも…。
「建物が記憶に残り、今も人をつないでいる証し。この建物で公文を学習していたと子どもたちの記憶に残ればうれしいです。将来親になったとき、わが子を連れて訪ねてきてくれたらいいですね」と話す奥野先生。
「柱や窓枠のレトロな雰囲気がいい」
「採点を待っている間、天井を見上げると気持ちが落ち着く」
「物語に出てくるみたいでおもしろい」
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子どもたちも、この美しい教室に格別の愛着を抱きながら学習に取り組んでいるようです。
歴史ある建物に新たな歴史を刻み、公文で身につけた「自立する力」で、未来へと羽ばたいていってほしいですね。